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[16]過冷却活用の冷蔵庫

家庭で手軽に「瞬間凍結」

2009年4月27日(月)

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 家電各社は過去数年、冷蔵庫の「省エネ性能」と「大容量化」を競ってきたが、2008年のテーマは「おいしさ」だった。食品の鮮度をどのようにして守り、おいしさを保つのか。冷蔵庫の原点とも言える機能で、各社が独自の最新技術を投入し、差異化を図っている。

 中でも異彩を放っているのが三菱電機だ。同社が着目したのは冷凍機能。2007年9月に発売した新シリーズから「『瞬』冷凍」という機能を搭載し、ライバルと一線を画した。

 食品を冷凍する際においしさを保つコツは、いかに素早く食品全体を凍結させるか。そこで家電各社はマイナス30度やマイナス40度といった強力な冷気を吹きつけ、凍結時間の短縮を図ってきた。しかし三菱電機は発想を転換し、従来の常識を覆した。

“氷の種”を瞬時に生成

 「どれだけ冷たい冷気を吹きつけても、食品全体を凍らせるには長い時間がかかる。その間に食品内部で氷の結晶が大型化して、食感を損ねてしまうのが問題だった。一方、『瞬』冷凍なら氷の結晶がきめ細かくなるので、おいしさを保ったまま冷凍できる」。三菱電機静岡製作所で開発を担当した冷蔵庫製造部冷蔵庫先行開発グループの坂本克正氏(肩書きは取材当時)は、そう言って胸を張る。

 従来の冷凍方式と、「瞬」冷凍では何が違うのか。秘密は、「過冷却」という現象を利用したことにある。

過冷却状態にある水を皿に注ぐと、衝撃により過冷却が解除され、一気に凍結し始める

 過冷却とは、物体の温度が凍結点より低くなっても、凍ることなく液体のまま存在する状態のこと。例えば、水は0度以下まで冷やすと凍るとされているが、条件さえ整えればマイナス5度でも液体のまま維持できる。

 食品が凍る時、まず食品のどこかに「氷核」と呼ばれる“氷の種”が発生し、そこから凍結状態が広がっていく。つまり、氷核を作らないように制御すれば過冷却状態にできる。

 そして、過冷却状態にある食品に刺激を与えると、食品の表面と内部に無数の氷核が瞬時に発生する。この無数の氷核を中心に、食品の内側と外側から同時に凍り始めることになるので、氷の結晶を非常に細かく、しかも均一にできる。

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三品 和広 神戸大学教授