• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

財務機能をどうパワーアップするか

変革リーダーの責務

  • 新貝 康司

バックナンバー

2009年4月27日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

前回から読む)

 前回述べたように、2001年、財務機能の中に新たに財務企画部を作り、組織を率いる役割を担うことになりました。私がまず実行したことは、財務機能全体が今後取り組むべき課題の方向性を提示し、それを財務機能の各部各人それぞれの課題に、埋め込んでいくことでした。これは、事業環境の変化、一連のM&Aがもたらしたビジネスの変貌、そして、今後全社として取り組まねばならなくなる様々な課題、これらを展望し先取りして、財務機能をどうパワーアップするかという命題に応えるためでした。

国内市場でたばこの需要が減り競争が激化

 2001年当時を振り返ると、世界的には2000年のITバブル崩壊による株式市場の下落とその景気への影響が懸念されていました。日本国内では、1990年代初頭のバブル崩壊以後の、いわゆる「失われた10年」以降も続いていた、国内金融機関の不良債権処理のめどが立たず、金融機関のカウンターパーティーリスクが上昇していました。

 JTとしても全国のたばこ小売店からの日々の売上代金を、多くの金融機関が取り扱っていましたし、手元現預金を預け入れるためには、当然銀行との取引が必要でした。そのため、金融機関の破綻リスクを考えずには、仕事ができない状況に直面していたのです。

 事業環境も転機を迎えていました。早くから予想していたように、国内たばこ事業における総販売数量が減少に転じていました。大人の嗜好品であるたばこの需要は、20歳から60歳までの人口の動きに連動して減っていたのです。年2~3%の割合で国内たばこ市場というパイが縮小していく中、競争は激化する一方でした。こういった状況下、国内たばこ事業やコーポレート機能は、競争力を落とすことなく、効率性とコスト削減を追求する必要性に迫られていました。

 また、社内では2005年4月に契約満了を迎えるAltria社(当時の世界No.1のたばこメーカー)との日本国内におけるMarlboroブランド(世界No.1のシガレットブランド)のライセンス契約を継続するのか、契約満了とするのかの決断の時期が迫っていました。

 既に国内で9%近くの数量シェアになるまでにこのブランドを成長させたのは、紛れもなくJTの貢献によるものでした。しかし、ライバルからの借り物のブランド、そして海外たばこ事業では、戦っている相手のブランドをどうするのか、大きな岐路に立たされていました。このライセンスをどうするかの決定が、会社のその後に、とりわけ雇用、財務等に大きな影響を及ぼすことは自明だったのです。

世界での新たな合従連衡に備えた買収資金確保という課題も

 一方、1999年に9400億円を投じて行ったRJRI社買収によって海外たばこ事業は一気に拡大したものの、まだ、世界には合従連衡の余地は残っており、早晩、競合会社間で、次のM&Aが起きるであろうとの予想がありました。また、前述のように国内でのたばこ事業量の落ち込みと競争の激化が、更なる海外での買収を模索する大きなドライビング・フォースにもなっていました。こういったことから、一刻も早く、投資余力を回復するとともに、資金調達力を強化する必要性があったのです。

コメント0

「危機の中で明日を拓く CFO“新論”」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

機械を売るんじゃなくて、電気が欲しい方に電気が起きる装置をソフトも含めて売るビジネスをしていこうと。

田中 孝雄 三井造船社長