• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

豚インフルエンザ、警戒レベル引き上げに提言

感染防止策と同時に経済対策が急務

2009年4月29日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「豚インフルエンザ」に関連して、世界保健機関(WHO)は4月28日朝の時点で、警戒水準をフェーズ4にまで上げている。

今回の流行がどの程度の広がりを見せるかは、現時点では全く分からないが、いかにもタイミングが悪い。金融危機に端を発した景気悪化が、何とか底を打とうとしているところに、全く別の方向から大きな悪化要因がやってきた、ということになりかねないからだ。

 ようやく製造業の在庫調整が終わりつつあり、15兆円強の追加経済対策も、少なくとも政府案としてはまとまった。今後、雇用への悪影響が拡大し、消費がさらに冷え込む可能性が高いが、そのマイナス要素と企業セクターのプラス方向の動きが打ち消し合うことで、「景気の底抜け」リスクは避けられそうな感触があった。その矢先である。

 1918年から19年に大流行したスペイン風邪。この際には4000万人から5000万人、当時の世界人口の2%以上が死亡したとされる。カナダ財務省の調査によれば、この時の経済への影響は意外に小さく、GDP(国内総生産、年率)0.4%のマイナスだったという。

 2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の際には、死者は800人程度にとどまったが、感染地域の GDP は、四半期ベースで2%縮小したという。

経済活動を停滞させないために

 スペイン風邪の際よりも、グローバルな人の動きは拡大している。またSARS発生時に見られたように、メディアを通じた感染者以外への注意喚起効果は甚大なものがある。感染予防で、できる限り外出を避けるということが徹底すればするほど、消費は縮小し、企業活動も相当程度落ち込むことになる。

 パンデミック(世界的大流行)対策として、人の動きを抑え感染拡大を防ぐのは、正しい在り方だ。だが、報道と心理的不安感から、経済活動への抑制が行き過ぎてしまうリスクと裏腹であることには注意が必要だと思う。

コメント3

「御立尚資の「経営レンズ箱」」のバックナンバー

一覧

「豚インフルエンザ、警戒レベル引き上げに提言」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCG シニア・アドバイザー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経てボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社。BCG日本代表、グローバル経営会議メンバー等を歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リストラなどつらい経験もありましたが、多くの山に登ったことで、別の景色が見えやすくなりました。

吉田 秀俊 VAIO社長