「鈴木義幸のリーダーシップは磨くもの、磨けるもの」

鈴木義幸のリーダーシップは磨くもの、磨けるもの

2009年5月12日(火)

1時間の仕事を30分で終わらす“分身”の術

仕事に“スピード違反”なし

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 ここ何年、業績優秀な企業を見ていて、つくづく感じることがあります。「リーダーの行動が速い」ということです。

 これだけ変化が激しく、競争の厳しい時代では、いかにリーダーが組織の速度を上げられるかが命運を決します。

 チームの速度はリーダーの速度とほぼ比例関係にあります。リーダーの行動が遅いのに、チーム全体の取り組みが速いということはまずありません。逆もまた真なりで、リーダーに素早さがあれば、チーム全体はその勢いにつられていくものです。

 人の行動速度を決める前提要素として、「スピード感」の度合いがあります。スピード感とは、「どのくらいのスピードをよしとするか」という感覚のこと。仕事を完成させるのに1カ月が適当か、1週間で十分か、はたまた3日もあればやりきれると感じるか、そのセンスが問われるわけです。

 リーダーのスピード感は、チーム全体のスピード感に影響し、チームの実際のスピードを決定します。ひとつの仕事をやり遂げるまでのスピードが遅いようだと、少なくとも昨今のビジネスシーンでは、リーダーを務めることは難しいでしょう。

 リーダーはスピード感を上げ、実際の行動を速める必要があります。その感覚をチェックするため、次の質問に答えてみてください。

自分のスピード感は、他人と比べて速い方だと思いますか?
上記の質問について、自分のスピード感をジャッジしたときの基準は、誰に置きましたか? 尊敬する上司? 社外の知人? 著名人?
スピード感は常に一定していますか? 変動がありますか?
ここ数年でスピード感は上がりましたか? 下がりましたか?
意識的にスピード感を上げようとしたことがありますか?
自分のスピード感が上がると、現在のチームにどんな影響があると思いますか?

他社が1年かかることを1カ月でやり遂げる

 私が社会人になったのは、バブル崩壊直前の1991年4月です。1社目として入った会社の管理職層や経営層のことを思い出してみると、現在の社会全体の標準的なスピード感と比べて、彼らの行動はそれほど速いものではなかったという気がします。中には、とてつもなく迅速な行動をとる人もいましたが、全体としてはどこかゆったりとした雰囲気があった。そういう時代だったのでしょう。

 それから18年。私を新入社員として迎えたその会社は、いまの私どもの会社のお客様となっています。なので、現在のその会社の管理職層や経営層のスピード感を見てとることができるわけですが、18年前に比べれば、全体の行動はかなり速くなっていると思います。

 この会社だけでなく、おおむねどの企業も20年前と比べれば、いまの経営陣あるいは会社全体のスピード感は相当速いものになっているはずです。そうでないと生き残ることができない時代ですから。

 ただ、どのくらいのスピードをよしとするかの感覚は相対的なものですから、やはり行動が速い会社も、遅い会社もあります。

 以前、創業して間もない頃の楽天に伺ったことがあります。会社の壁に掲げてあったポスターが、鮮烈な印象を私に残しました。

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著者プロフィール

鈴木 義幸(すずき・よしゆき)

鈴木 義幸 株式会社コーチ・エィ 取締役社長
慶應義塾大学文学部卒。(株)マッキャンエリクソン博報堂にメディアプランナーとして勤務後、渡米。ミドルテネシー州立大学大学院臨床心理学専攻修士課程を修了。帰国後、コーチ・トゥエンティワンの設立に参画。延べ200社以上の企業において管理職を対象とするコーチング研修を行う。また200人を超える経営者、管理職のマンツーマンコーチングを実施。企業におけるコーチング・カルチャーの構築を手がける。著書に『コーチングが人を活かす』(ディスカヴァー)、『ほめる技術』(実業出版)、『プレゼンスマネジメント』(日経BP)、『決断の法則』(講談社)、『セルフトーク・マネジメントのすすめ』(日本実業出版社)など。


このコラムについて

鈴木義幸のリーダーシップは磨くもの、磨けるもの

「リーダーシップ」は、特別な一部の人のみに宿るものではなく、全ての人の中にあるものです。1人では実現できない何かを実現したいと思い、他者に働きかけ、協力を仰ぎ、その実現を目指す力こそがリーダーシップなのですから。

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