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episode:3
「わたしは、一度、失敗した人間ですから」

  • 阿川 大樹

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2009年5月13日(水)

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「もしかしたら5年」

「うん、やっぱりそう思うか」

「なんだ。松宮さんもそう思っていたんだ」

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「会社を経営している人間はみんなそう思っているだろうさ。だけど、おいそれと口には出せない。みんなでそう言い出したら需要が冷え込んで、ますます景気回復が遅くなるからな」

「経済は風の影響を受けますからね。アナウンス効果が起きて、消費者でも企業でも先行きが悪いと思えば欲しい物も買わずに我慢してしまう。無駄遣いをしなくなる。景気っていうのは無駄遣いをすることで成り立つものなのに」

 バブルの頃の浮かれ加減を思い出しながら隆児はいった。あのころは新入社員がアルマーニを着ていた。

「百年に一度の不景気だといって覚悟が必要だということを伝えたあとは、できるだけ楽観的な見通しをいうしかないんだ。とくに政府や日銀は」

「それであとで数字がでて、口にしていた見通しより厳しい数字になると、『楽観的な見通しを立てて景気の先行きを見誤った』と騒ぐんですよね、野党もマスコミも。先に悲観的なことをいっていたらもっと悪い結果になっていたはずだ。大事なことは口にした予想が的中することではなくて、少しでも結果がよくなること」

「そう。リーダー自身は最悪を覚悟をして、でも、そのことを口には出すべきでない」

「で、松宮さんは5年を覚悟しているわけですね」

「もしかしたらもっと長い」

「大丈夫ですか、会社」

 もしかしたらしてはいけない質問だったか。

「大丈夫にするのが、おれの仕事だ」

 松宮は即座にそう答えた。さすがに肝が据わっている。

「それまでどうやって耐えていくんです」

「いや攻める。耐えるんじゃない」

 攻める? この時代に?

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