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持てる企業と持たざる企業

2009年5月29日(金)

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 国立科学博物館のホームページ上の記事で知ったのだが、ホオジロの仲間の渡り鳥カタジロクロシトドの場合、メスが選択するオスの「見た目のタイプ」が毎年変動するらしい。縄張りの大きさなどの条件ではなく、あくまで、その年流行の「見た目」が重要だとのこと。ある年はくちばしの大きいオスが、別の年には羽の黒いオスが、それぞれより多く子孫を残す機会に恵まれる。

 ダーウィンのクジャクの例(より派手なオスが、継続的にメスに選ばれる)を聞いたこともあり、人間以外の動物の場合、選択されるオスの基準というのは一定だと思い込んでいたので、大変面白いと思った次第だ。

 こういう動物行動の話を聞くと、本来は全く関係ないのに、人間の話に引き戻してしまう。「縄張りが大きい、すなわち経済条件が良いというだけで、モテるわけではないのだな。なるほど、いい話だ」。あるいは「毎年、流行の外見が変わるのなら、頑張って長生きしていれば、自分の『当たり年』がいつかは来るはず。めげずに頑張ることは大事だな。でも、相当年を取ってから『当たり年』が来てもしかたがない気がする」などなど、ついつい、くだらないことを考えてしまう。

 さて、渡り鳥と一緒にするとお叱りを受けてしまうかもしれないが、投資家が評価する企業というのも年々変化する。ある国(例えばインドやベトナム)の企業が持ち上げられる時があるかと思えば、ある業界(例えばバイオ関連)が脚光を浴びる時もある。もちろん、個別企業をボトムアップできちんと評価し、「流行り」に左右されない投資マネジャーが存在するのは間違いない。だが、機関投資家と言えども、一定の流行の影響を受ける層がいることも、また事実だろう。

“Have’s(持てる企業)”の条件

 今回の金融危機と経済の悪化を受けて、顕在化してきた評価基準は、当然のことながら、企業のリスク耐性による差だ。バランスシートが強力で、流動性リスクが少ない。そして、市場ポジションが良いことからキャッシュフローも相当着実に見込める、ないし、不況になっても利益の落ち込みが小さい。こういったリスク耐性の高い企業は、“Have’s(持てる企業)”として、“Have not’s(持たざる企業)”とは大きく異なった市場評価を受けることになる。

画像のクリックで拡大表示

 図1のように、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500種株価指数で見れば、CDSスプレッドが小さく(=債務不履行のリスクが小さい)、現在でもPER(株価収益率)が高い(=今後の利益成長期待が高い)上位20%ぐらいが、Have’sに当たると考えてよかろう。

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「持てる企業と持たざる企業」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCG シニア・アドバイザー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経てボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社。BCG日本代表、グローバル経営会議メンバー等を歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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