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実態は「さらなるUAW優遇」です

親愛なるオバマ大統領への公開書簡

  • J・W・チャイ

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2009年6月3日(水)

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拝啓 尊敬するバラク・オバマ大統領閣下。

 昨年の選挙戦では、小職家族全員が閣下の当選のため最大の努力をし、個人では最大限度の寄付もし、閣下の当選を家族で喜び合いました。

 今でもオバマ政権の内政、外交政策にはすべて賛成。今回、最高裁判所判事に指名されたソニア・ソトマイヨール判事の人選についても大賛成です。ソトマイヨール判事は熱狂的なヤンキース・ファンのようですが、実は私もそうなのです。

 しかし、6月1日、米ゼネラル・モーターズ(GM)が米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したことに関連して、どうしても理解できない点がいろいろとあり、あえて一筆啓上いたします。

債権者に厳しく、労働組合に甘い決着

 米財務省の自動車作業部会が書いたシナリオに従って、まず5月31日夜11時15分、ニューヨーク連邦破産裁判所のアーサー・ゴンザレス判事が、既に破産法の適用を申請しているクライスラーに対し、その優良資産を伊フィアットが経営権を持つ新生クライスラーに譲渡することを許可しました。300件以上もの異議申請があったにもかかわらず、ゴンザレス判事がその方針を変えることはありませんでした。

 問題は連邦破産法という立派な法律があり、担保権を持つ優先債権者に対しては「債権1ドルについて28セント」の新クライスラー株を割り当てることで決着しながら、担保権のない劣後債権者である全米自動車労組(UAW)に対しては「1ドルについて43セント」で決着させましたね。これが私にはどうしても理解できないのです。

 クライスラーの破産は、まるでGM破産のための練習試合みたいなものでした。ここで自信を持ったからこそ、財務省自動車部会は今日GMに破産法を申請させることができたのでしょう。GMに比べれば、クライスラーなど小さい、小さい。米国政府とカナダ政府による融資済みの49億ドルと追加融資予定の80億ドルを合わせても129億ドルです。

 一方のGMは資産823億ドルに対して負債は1728億ドル。米国政府分だけでも、既に融資済みの198億ドルと追加融資予定額の301億ドルの合計は499億ドルにもなります。これには、GMの元金融子会社GMACに対する125億ドルは含まれていません。自動車部会は、GMへの融資額を500億ドル以下に抑えるためにかなりの苦労をしたようですね。

 CNNの調査によると米国民の約60%は自動車産業の救済に反対しているのにもかかわらず、ポピュリストである大統領閣下がよくもまあクライスラーとGMの救済を押し通すことができましたね。これには驚きました。

UAW組合員とGM退職者は勃起障害治療薬の世界最大顧客

 それにしても、1970年代初頭まで世界最強最大の企業だったGMがどうしてこんな無様なことになってしまったのでしょうか。その原因は、過去35年間の経営者の失策と、それに便乗したUAWにあります。思いつくことをいくつか箇条書きにしてみます。

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