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「多様性」という財産をフル活用する

各国のメンバーと一堂に会し明確にメッセージを発信

  • 新貝 康司

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2009年6月15日(月)

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 (前回から読む)

 前回は、日本の財務機能をリードしていくにあたって取り組んできたこと、心がけてきたことをお話ししました。今回は、その海外編です。本題に入る前に、海外たばこ事業を担っているJapan Tobacco International (以下JTI)の概要を説明したいと思います。

 JTIは、現在120カ国で商品を販売し、90カ国の出身者が集う約2万3000人の所帯です。2008年度には税抜き売上高が100億ドルを突破し、EBITDA(利払い前・税引き前・償却前利益)は、約34億5000万ドルとJTグループ全体の過半を占めるまでに成長しました。私がジュネーブに着任した2006年度のJTIのEBITDAは、約10億9000万ドルでしたので、2年間で3倍以上の利益水準に達したことになります。

 一方で、買収前の2006年の旧ギャラハー社のEBITDAは、約13億6000万ドルでした。これら両者の2006年のEBITDAを単純に加えても約24億5000万ドルにしかなりません。2008年度のEBITDAとの階差約10億ドルは、大変力強い自律成長力と計画どおり発現しているシナジーによるものです。

48カ国の異なる国から集まった社員

 現在、執務をしている海外たばこ事業の本社JTIがあるジュネーブには、48カ国から集った、約550名の社員と、11カ国の出身者からなる16名の役員がいます。日本人の社員は、この内の約10%、日本人の役員は私を含めて2名だけです。このような多様性に富んだ組織が今の職場です。

 こちらに来て早3年が経過しました。1年半前からは、JTIのCFOを兼任しています。この2年間、JTI全社の財務機能は、世界各国での旧JTIと旧ギャラハー社事業の統合、新JTIへのJ-SOX の導入、旧ギャラハー社統合に伴うERP(統合基幹業務システム)展開といった3つの大きな仕事に対処してきました。財務と税務が買収統合で果たした役割の一部は、前々回述べたとおりですが、それらに加え、各国の現法や工場を巻き込んだ、この3つの大きな仕事が続いてきたわけです。

 一方、旧ギャラハー社が既に買収していた、ロシアを中心とするLiggett Ducat社、オーストリア、ドイツ、旧東欧圏で事業をしていたAustria Tabak社、そして、スペインやカナリー島を中心とするCita社の合計3社の買収統合を、旧ギャラハー社は十分には行っていませんでした。具体的には、ギャラハー社本体を含んでこの4社は、給与、賞与といった人事制度もばらばらで、一貫したERPも無く、ギャラハー社買収は、まるで独立した4つの企業グループを同時に買収したかのような状況だったのです。これが、経理、財務、税務、経営管理、製造調達等の機能にとっては、統合に向け大変な負荷をもたらしていました。

多様性がもたらす付加価値の実現を目指す

 さて、昨年1月にCFOを兼務した段階で、このような状況を受け、私は、3つのことに留意してこの海外の財務機能をリードしようと考えました。

 1つは、ここでも会社や財務機能といった大きな絵姿の中で、自分の仕事がどう位置づけられて、何の役に立っているのかを示すことでした。大きな負荷がかかり、ともすれば、日々の仕事に没頭するあまり、自らの仕事の意義や目的を見失うといった状態に陥る恐れがありました。個々人が疲弊し、元気がなくなることを懸念したのです。

 2番目は、買収側であるJTIのおごりが出ないように注意することです。

 3番目は、大変高い多様性を有する新JTIの財務機能に、前回述べた「生煮えアイデアでも気楽に相談できる関係」を作り、多様性がもたらすであろう付加価値を実現することでした。また、旧JTIと旧ギャラハー社の人材間で一体感を醸成することも急務に思えました。

 これらに対処するために、異例ではありましたが、それまで2年に1回行っていたJTIのファイナンス・コンファレンスという会議を2007年に続き、私がCFOを兼務した2008年にも開催することにしました。そこで、目指す方向について、顔を合わせ、参加者一人ひとりに私から直接、明確なメッセージを出したいと思ったのです。

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