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会社の履歴書【3】東芝

人を切らずに生き残る方法 1

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2009年6月11日(木)

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 バブル崩壊後、日本企業は好むと好まざるとにかかわらず、大きな「変革」を余儀なくされた。金融部門の痛みは、日本企業の成長を支えた間接金融の縮小、株式の持ち合いの解消を迫り、急速に進展したグローバル化は終身雇用、年功序列の終焉をもたらした。その中で問われたのは企業の変革能力である。劇的に変化する外部環境にどう対応し、組織をどう変えていくのか。それに成功した企業もあれば、依然として対応し切れない企業もある。企業が「失われた15年」をどう生きたのか。1991年以降、「日経ビジネス」で取り上げた日本の代表的な企業の記事を「会社の履歴書」として取り上げる。
(文中の肩書き、名称などは掲載当時のままです)

東芝

 日立製作所と並ぶ日本の総合電機の雄、東芝。同社のここ20年は、事業の「選択と集中」に注力した歴史だった。その最終章を飾ったのが2006年に発表された原子力発電大手の米ウェスティングハウスの買収。54億ドルの巨費を投じたこの買収は東芝にとって、次の20年で収益を確保する戦略的投資。CO2削減が世界的に喫緊の課題となる中で、原子力発電需要が大幅に高まるとにらんでのものだった。ただし2009年3月期には、半導体事業の大幅赤字で、自己資本比率が8%台まで低下、5000億円規模の増資に追い込まれた。新たな「選択と集中」戦略が注目される。

* * *

1995年12月18日号より

「おっとりした2番手企業」と呼ばれてきた東芝の変身ぶりが目立つ。次世代映像装置のDVD開発で主導権を握り、パソコン分野では日本勢で唯一、米国市場で気を吐いている。米国流のリストラは避け、7万3000人の雇用も全体としては維持しながら、社内の流動化で大競争時代を生き残る。そんな東芝流の改革が変身の裏にある。

=文中敬称略(徳田 潔、寺山 正一、金田 信一郎)

並の10人より強い1人
ADI事業本部が「縦割り」破壊

先端分野に挑む精鋭部隊、ADI事業本部が「常識破壊」を進めている。
プロジェクト遂行のため、有能な人材を自在に引き抜きカネをつける。
できる社員はとことん伸ばす。そこには階層型組織は存在しない。

 「突然だなあ」。1995年1月、重電技術研究所に勤務していた達川美紀さんの上司は、複雑な表情を浮かべた。達川さんが社内公募に手を挙げたいと言い出したからだ。それも、重電の技術者とは無縁なマルチメディアソフトの企画・開発部隊への移籍希望だ。

 達川さんは入社6年目の技術者。学生時代は物理を専攻し、修士課程まで進学した経歴を持つ。研究所では、放電によってオゾンを作り出すオゾライザーの開発を担当していた。

 「まるで違う職場だし、浮ついた気持ちだったらやめた方がいい」。重電部門は歴代の社長を輩出してきた東芝の名門。順調に育ってきた部下が、あえてそこから新規事業分野に飛び出すことに、上司は不安を抱いた。

 だが、学生時代から映像メディアに興味を持ち、趣味でビデオ編集をしていた達川さんの気持ちは、上司に相談した時点ですでに固まっていた。3日後に「やはりお願いします」と話した達川さんを、上司は引き留められなかった。

 その頃、エネルギー事業本部の原子力技術研究所でも同じような「事件」が起こっていた。ここに勤務する高野よそ子さんもプロジェクト応募の意向を上司に告げた。高野さんは入社10年目の中堅研究員として活躍していた。

フラットな組織を求めて異動

 公募を実施した側のマルチメディア事業推進室長の桑原彰取締役は、数多い応募者の中でエネルギー事業本部の2人の女性に注目した。「確かに我々の欲しい人材だ。だが、重電部門の優秀な研究員を引き抜いていいのだろうか」。桑原取締役は迷った揚げ句、人事部に確認の電話を入れる。だが、返答はすぐに返ってきた。「そんなこと気にしなくていい」。

 現在2人はADI事業本部のマルチメディア事業推進室でCG(コンピューターグラフィックス)などのソフト開発を担当している。

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