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会社の履歴書【3】東芝

人を切らずに生き残る方法 3

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2009年6月15日(月)

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 バブル崩壊後、日本企業は好むと好まざるとにかかわらず、大きな「変革」を余儀なくされた。金融部門の痛みは、日本企業の成長を支えた間接金融の縮小、株式の持ち合いの解消を迫り、急速に進展したグローバル化は終身雇用、年功序列の終焉をもたらした。その中で問われたのは企業の変革能力である。劇的に変化する外部環境にどう対応し、組織をどう変えていくのか。それに成功した企業もあれば、依然として対応し切れない企業もある。企業が「失われた15年」をどう生きたのか。1991年以降、「日経ビジネス」で取り上げた日本の代表的な企業の記事を「会社の履歴書」として取り上げる。
(文中の肩書き、名称などは掲載当時のままです)

東芝

 日立製作所と並ぶ日本の総合電機の雄、東芝。同社のここ20年は、事業の「選択と集中」に注力した歴史だった。その最終章を飾ったのが2006年に発表された原子力発電大手の米ウェスティングハウスの買収。54億ドルの巨費を投じたこの買収は東芝にとって、次の20年で収益を確保する戦略的投資。CO2削減が世界的に喫緊の課題となる中で、原子力発電需要が大幅に高まるとにらんでのものだった。ただし2009年3月期には、半導体事業の大幅赤字で、自己資本比率が8%台まで低下、5000億円規模の増資に追い込まれた。新たな「選択と集中」戦略が注目される。

* * *

1995年12月18日号より

「おっとりした2番手企業」と呼ばれてきた東芝の変身ぶりが目立つ。次世代映像装置のDVD開発で主導権を握り、パソコン分野では日本勢で唯一、米国市場で気を吐いている。米国流のリストラは避け、7万3000人の雇用も全体としては維持しながら、社内の流動化で大競争時代を生き残る。そんな東芝流の改革が変身の裏にある。

=文中敬称略(徳田 潔、寺山 正一、金田 信一郎)

仕事のやり方に国際標準
海外企業と提携し社内常識変える

社内の「慣習」を崩すため、改革の推進力を社外にも求める。
世界の有力企業との提携で、「国際標準」を取り込む。
パソコンでは米国拡販の立役者を抜擢し、「外の風」の導入を狙う。

 米国の大手ソフト会社、オラクルと提携したら、東芝本社の資材部が不要になった--。

 ADIで始まったヒト、モノ、カネの流動化と、社内起業家の発掘。事業本部というタコツボの中に経営資源を抱え込んでいた東芝を大きく揺さぶっている。

 しかし、改革は本当に世界での競争力をもたらすのか。東芝の常識は世界に通用するのか。それを測る物差しの1つが、「オラクル」である。

 オラクルとの提携を決めたのは1995年8月上旬。間接業務も含めた全社的な仕事のプロセスを管理する「オラクル・アプリケーションソフト」の日本語版を共同で開発し、国内での販売を東芝が受け持つ。それが両社合意の中身だった。

 このタイプのソフトは仕事のやり方を標準化し、無駄なプロセスをなくすのが特徴だ。業務改善の「魔法の杖」として最近、産業界の注目を集めている。

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