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値上げしても売れ続けるシチュー

ハウスが発掘した成熟商品の"真価"

  • 上田 隆穂,中野目 純一

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2009年6月13日(土)

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 2007年11月に卸価格で約10%の値上げを断行。その後、店頭での実売価格がライバルメーカーの競合商品を常に上回って推移しているのにもかかわらず、売り上げを増やしている商品がある。ハウス食品が販売するシチュールウだ。

 昨年9月のリーマンショックを境に潮目が変わり、消費者の多くが低価格品の購入に向かった後も、売り上げの増加基調は変わっていない。

 シチュールウの販売量は季節によって大きく異なる。秋から増え始め、冬に最盛期を迎える。卸価格の値上げに踏み切った2007年の秋から2008年の冬にかけての販売実績は前年同期に比べて増収増益。売上高は約6%増えた。

 値上げ後2シーズン目となる2008年秋から2009年冬の販売実績は、リーマンショックの直後で逆風が急に吹き始めたにもかかわらず、増収増益を継続。売上高は前年同期比でさらに2.1%増加した。

 卸価格を値上げした前後で、ハウスのシチュールウの中身が変わったわけではない。それでも逆風をものともせず、売り上げを伸ばすことができている。その理由は、卸価格の値上げだけではない。値上げによって販売数量が落ち込めば、売り上げは減少してしまうからだ。

成熟商品の"埋もれた"価値を訴求

 販売数量の落ち込みを防ぎ、売り上げを底上げした別の要因とは何か。成熟化したコモディティー(汎用商品)として扱われ、スーパーなどでしばしば特売の対象にされてきたシチュールウ。その新たな価値をハウスが見いだして訴求したことだ。

 従来のシチュールウのセールスポイントは、「冬の寒い日には、家族全員でシチューを食べて体を温めて、食卓で団らんを」といったものだった。これに代わる新たなセールスポイントとして打ち出したのが、「子供に多くの野菜を食べてもらえる」という点だった。

 ハウスは、この新たなセールスポイントを様々な販促活動を通じて消費者に訴求した。

 まず事前に、日本ベジタブル&フルーツマイスター協会の協力を得る。同協会は、ワインのソムリエにちなんで「野菜ソムリエ」という通称で知られる民間資格「ベジタブル&フルーツマイスター」を認定している。

 そしてテレビCMに、野菜ソムリエの資格を取得しているタレントの西田ひかるさんを起用。シチューでカボチャや白菜を丸ごと1個煮込んで食べられるなど、野菜をたくさん摂取できる点をアピールした。

 商品のパッケージでも、裏面に「野菜ソムリエおすすめ」と銘打って、カボチャを材料に使ったシチューのレシピを掲載するなど、工夫を凝らした。

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