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部署の売上を3倍増やした「約束」

人間が動くのは「がんばれ」より「守れるか」

  • 鈴木義幸

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2009年6月16日(火)

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 私の知り合いに中堅コンサルティング会社の営業部長がいます。現在の会社に引き抜かれて、わずか2年。彼は自部署の売上を3倍にしました。

 いったい、どうすればそんなに短い期間で売上3倍増を果たせるのか。彼と食事をしたとき、私はその秘訣を尋ねてみました。

 すると、彼からはこんな一言が返ってきました。「“約束”ですよ」。

人間という種の、潜在意識を活用する

「約束?」

「ええ。僕がメンバーに言っているのは、約束は守ってほしいということだけです。とにかく約束したら絶対にやってほしい、と。みんなとは小さな約束をたくさんします。約束していないことは、お互い気にかけないけれど、約束したことはきっちりとやらせるし、それに応えてメンバーはきっちりやりますよ」

 話を聞けば、彼は自分の子供にもまったく同じスタンスで接しているそうです。小学3年生になる息子さんに対して、基本的には「ああしろ、こうしろ」とは言わず、自由に何でもやらせている。ただし、何か約束をしたら、それは絶対に守ってほしいと明快に伝えている。

 そして、もし息子が約束を破ったら、決してあいまいにやり過ごさない。声を荒げるわけでなく、ごく普通に、どちらかといえば優しく尋ねる。

「なんで約束破ったの」
「だって時間がなかったんだもん」
「やるって約束したよね」
「うん。でも時間が……」
「やると約束したよね」
「うん」
「次は守れる?」
「うん」

 ヒトという種は、協力関係を築くことによって他の動物から圧倒的なアドバンテージを得てきました。クマやトラなどの動物に相対したとき、一対一では、力やスピードの点でかなわない。しかし、仲間で集まり一緒に動くことによって、危機を乗り越えたり、獲物を捕らえたりすることができる。協力することで、私たちはここまで生き抜いてきました。

 協力関係は、一つひとつの約束の積み重ねによって保たれます。「俺はこっちで見張っているから、お前はあっちを攻めてくれるか」「よし、わかった。やるよ」と。相手がそれをしてくれる、約束が守られると信じるから、協力関係は成立するのだと思います。

「約束を守ることが、協力関係を強固にすることにつながり、それが人間の“生存確率”を高めている」。人はいちいちそんなことを意識しませんが、“潜在意識”には確実にこのことが植えつけられています。

 人は、「約束は守るものであって、破り続ければ社会で共同生活を営むことは難しくなる」ということを、心の深層ではよく知っています。だから、他人に対してきちんと約束をした人には、それを守ろうという意識が働く。

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