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会社の履歴書【3】東芝

東芝、復活へ最後の大ナタ 1

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2009年6月19日(金)

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 バブル崩壊後、日本企業は好むと好まざるとにかかわらず、大きな「変革」を余儀なくされた。金融部門の痛みは、日本企業の成長を支えた間接金融の縮小、株式の持ち合いの解消を迫り、急速に進展したグローバル化は終身雇用、年功序列の終焉をもたらした。その中で問われたのは企業の変革能力である。劇的に変化する外部環境にどう対応し、組織をどう変えていくのか。それに成功した企業もあれば、依然として対応し切れない企業もある。企業が「失われた15年」をどう生きたのか。1991年以降、「日経ビジネス」で取り上げた日本の代表的な企業の記事を「会社の履歴書」として取り上げる。
(文中の肩書き、名称などは掲載当時のままです)

東芝

 日立製作所と並ぶ日本の総合電機の雄、東芝。同社のここ20年は、事業の「選択と集中」に注力した歴史だった。その最終章を飾ったのが2006年に発表された原子力発電大手の米ウェスティングハウスの買収。54億ドルの巨費を投じたこの買収は東芝にとって、次の20年で収益を確保する戦略的投資。CO2削減が世界的に喫緊の課題となる中で、原子力発電需要が大幅に高まるとにらんでのものだった。ただし2009年3月期には、半導体事業の大幅赤字で、自己資本比率が8%台まで低下、5000億円規模の増資に追い込まれた。新たな「選択と集中」戦略が注目される。

* * *

2002年5月20日号より

東芝の屋台骨を支える半導体、パソコンの2枚看板が揺らいでいる。
2002年3月期にともに赤字転落し、事業戦略の見直しを迫られた。
事業の「選択と集中」で、新たな成長路線を取り戻せるのだろうか。

(花見 宏昭)

迷走する半導体再編

 東芝の半導体メモリーの生産拠点、四日市工場(三重県)。ゴールデンウイークにもかかわらず、朝8時すぎから通勤の自動車が通用門を次々と通りすぎていく。2001年9月に2つある工場棟の片方を休止し、生産調整に入ったが、半導体需要が急回復したのに伴い、4月下旬から連休返上でフル生産している。

 四日市工場が活気を取り戻した要因は需要回復だけではない。フラッシュメモリー(電気的に一括消去、再書き込みできるメモリー)の製造装置の搬入も始まった。製造装置メーカーの技術者が6月の立ち上げを目指して急ピッチで作業を進めている。ただ、この設備は厳密には新設ではなく移設だ。

 汎用DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)というかつて世界一を誇った事業から撤退するに当たり、東芝は米バージニア州にあるDRAM工場を米マイクロン・テクノロジーに売却。同じ工場の敷地内にあったフラッシュメモリー工場の製造設備を、四日市工場に移設することにした。

 一連の再編で四日市工場は、東芝の半導体売上高の約2割を占めるメモリー事業の中心拠点となる。主な生産品目は、デジタルカメラ用のフラッシュメモリーや高付加価値の高速DRAMだ。生産拠点を集約し、自社が最も強みを発揮できる製品を生産する。まさに教科書通りの戦略だった。

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