「鈴木義幸のリーダーシップは磨くもの、磨けるもの」

ビル・ゲイツはいつだって「誘ってる」

独りランチをやめて、「誘える人」に変身しよう

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2009年7月7日(火)

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 魅力的なリーダーを評するとき、「なぜかあの人には付いて行きたくなるんだよな」といった言葉がよく聞かれます。

 志をもって邁進している人物を見て、自発的に「よしあの人に付いて行こう」と奮い立つこともあると思います。マハトマ・ガンジー、フォレスト・ガンプ、桃太郎……。いろいろな人物像が連想できますが、もくもくと前を歩む人の背中を追って、多くの人が連なっていく。このような形で生まれるリーダーもいるでしょう。

 ただ、私の知る限り、このケースはとても例外的です。

仲間を引き入れて目標達成した監督

 成功を収めている多くのリーダーは、まず自分から「一緒にやろうよ」と声を掛けているものです。人が背中を追いかけているように見えるリーダーも、はじめは人々を“誘い込んで”います。

 前回のコラム「“輝いて見える人”に2つの共通点」でも書きましたが、リーダーシップが「実現したいことがあって、協力者を集め、その実現に向かって人を動かす」ものだとすると、当然リーダーは周りの人の協力を仰ぐというプロセスを避けて通るわけにはいきません。

 その体現者として紹介したのが、私が通っていた学校のラグビー部の監督でした。選手のリーダーシップに火を灯し、中学でも高校でも県大会で優勝させました(私は中高一貫校に通っていました)。

 監督はまさに“誘う人”だったと思います。以前、このラグビー部には1学年2、3人の部員しかいませんでした。ところが、私たちの学年から突然15人に増え、次の学年は30人、その次の学年は35人と、すごい勢いで部員が増えていきました。1学年たった140人ほどの学校が、あれよあれよとラグビー部員だらけに。

 監督は、優勝するという目標に向けて、とにかく“仲間”を誘い込んだのです。

 こういう私も誘われた一人。実は中学校入学当初、私は野球部に入ろうと思っていました。ある日、授業の終了後、入部申込書を出すため職員室に行きました。「あの、野球部の監督の席はどちらですか」。

 対応したのが、そのラグビーの監督でした。「なんだ、おまえ野球部に入るのか。ラグビー部に入れよ。ラグビーはいいぞ」。

 その後、いかにラグビーが楽しいスポーツか、県大会優勝がいかにすごいことか、私が入部したらどんな活躍をしそうかといったことを延々と説かれました。

 30分後、私は職員室を後にしました。監督に「ラグビー部に入ります」と約束をして。子どものころから野球が好きで、「入学したら絶対に野球をやる」と思っていた私の心を30分で変えてしまうほど、監督の話は臨場感があって、魅力的でした。

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著者プロフィール

鈴木 義幸(すずき・よしゆき)

鈴木 義幸 株式会社コーチ・エィ 取締役社長
慶應義塾大学文学部卒。(株)マッキャンエリクソン博報堂にメディアプランナーとして勤務後、渡米。ミドルテネシー州立大学大学院臨床心理学専攻修士課程を修了。帰国後、コーチ・トゥエンティワンの設立に参画。延べ200社以上の企業において管理職を対象とするコーチング研修を行う。また200人を超える経営者、管理職のマンツーマンコーチングを実施。企業におけるコーチング・カルチャーの構築を手がける。著書に『職場スイッチ』(ダイヤモンド社)、『リーダーが身につけたい25のこと』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『ほめる技術』(実業出版)、『プレゼンスマネジメント』(日経BP)、『決断の法則「これをやる!」』(講談社)、『セルフトーク・マネジメントのすすめ』(日本実業出版社)など。



このコラムについて

鈴木義幸のリーダーシップは磨くもの、磨けるもの

「リーダーシップ」は、特別な一部の人のみに宿るものではなく、全ての人の中にあるものです。1人では実現できない何かを実現したいと思い、他者に働きかけ、協力を仰ぎ、その実現を目指す力こそがリーダーシップなのですから。

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