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「有言不実行」の人を育てなさい

  • 西岡 郁夫

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2009年7月31日(金)

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 経営トップは、部下たちに何を伝えたらいいか。今回から数回にわたり、経営者としてのコミュニケーションの仕方について、具体例を示しながらお話ししていきます。

 「イノベーティブであれ」が産学官を挙げての合言葉となり、「変化なきところに発展なし」とも言われる今日、我々組織の中で最も掛け替えのない人物像とはどんな人物でしょう。自分の部下としてどういう人物が欲しいですか、という問い掛けとも考えられます。

 今回は、2つの評価軸を用いて考えてみました。

 2つの評価軸とは、コミットメントとエグゼキューションです。コミットメントとは自分の人格を掛けて「やります」という約束、言質であり、「やりましょう」という提言であります。エグゼキューションはその「実行」ですね。すなわち「言」と「行」です。

 これら2つの評価軸による人物像の組み合わせは、4つありますね。

・不言不実行
・不言実行
・有言不実行
・有言実行

 さて、皆さんは自分の部下としてどのタイプの人物が一番望ましいですか。

 講演の時などに、よく会場の参加者に問い掛けるのですが、「不言不実行」には誰も手を上げません。何もコミットメントせず何もしないのですから、存在価値なしですよね。

モバイル・インターネットキャピタル社長の西岡郁夫氏(写真:山田 愼二)

 そして、会場の皆さんに一番人気があるのが「有言実行」、次に人気があるのが「不言実行」です。

 さて、読者の皆さんの選択はいかがでしたか?

 「有言実行」は、言ったことはすべて実行する。働き手の鑑のような人ですね。一方、「不言実行」は「男は黙って実行あるのみ」(これは昔のことで、いまは「女は黙って実行あるのみ」の方が適切かもしれません)という、「ちゃらちゃら言わずに、やるべきことはサッサと実行する」という日本人の大好きなタイプです。

 これまでの日本の経済発展は、この2つのタイプの人たちが牽引してきたのもしれませんね。

 しかし、ちょっと待ってください。「コミットしたことは全て実行する」というのは、つまり難しいことをコミットしていないからではないでしょうか。やりやすいことなら、約束通りにできるのは当然です。

   「不言実行」もよく似たもので、与えられた仕事をただコツコツとやっているだけではないでしょうか。「有言実行」タイプと「不言実行」タイプの人たちだけではイノベーションは起こせません。

これから必要なのは、「有言不実行」タイプ

 イノベーションを起こすために私が重視しているのは、「有言不実行」タイプです。人が思いもつかないことをやってのけることができるのは、「有言不実行」タイプの人だと思うのです。

 もちろん、「有言不実行」を「約束しておきながら何もやらない」と解釈されては困ります。これだと「風呂屋のカマ(湯(言う)ばっかり)」になってしまいます。西岡流「有言不実行」タイプは「できそうもないことでも、やるべきことはやろうと提言する」人間です。

 例えば、ある係長が「部としてこれはやるべきだ」と思っても、係長としての立場や権限の範囲では「とても無理」ということは多々あります。だからといって「そうか、無理だな」と自分で納得して黙っていては、何も変化は起きません。

 「やるべきだ」と確信するのなら、上司に「やるべきです」と提言する根性が重要なのです。提言した結果上司が「やるべきだ」と納得すれば、解決への道筋ができるかもしれません。

 課長、部長、事業部長、社長と立場が上がっていくと、問題解決へのオプションはどんどん広がるのです。「不言実行」タイプでは当然、そして「有言実行」タイプでもできないようなイノベーションが、「有言不実行」タイプにはできるることが多いのです。

 「有言不実行」の成果に関しては、自分自身の経験もたくさんあります。
 ここでは皆さんも興味のありそうな、ノートパソコンの大変身を実現した「有言不実行」の実話をご紹介します。

コメント3件コメント/レビュー

さる物流会社の役員さんから1年ぐらい前に同じ話を聞いたんですが、なんかひっかかって気持悪いと思ってました。......将校ばかりで兵隊のいない軍隊みたいな。一人の評価基準としては"有言"が重要ということはわかりますが、仕事は一人で成り立つものではなく"有言者"と"実行者"とのバランスが悪ければ会社は成り立たない。将校を育てるだけならお話のとおりですが、"実行"が評価されないのでは一緒に仕事をしたいという人はいなくなるのだろうと思います。(2009/08/02)

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いただいたコメント

さる物流会社の役員さんから1年ぐらい前に同じ話を聞いたんですが、なんかひっかかって気持悪いと思ってました。......将校ばかりで兵隊のいない軍隊みたいな。一人の評価基準としては"有言"が重要ということはわかりますが、仕事は一人で成り立つものではなく"有言者"と"実行者"とのバランスが悪ければ会社は成り立たない。将校を育てるだけならお話のとおりですが、"実行"が評価されないのでは一緒に仕事をしたいという人はいなくなるのだろうと思います。(2009/08/02)

楽しく読ませていただきました。しかしながら、どうしても有言不実行=「言うだけでやらない人」というイメージで読んでしまうため、なんとなくモヤモヤ感が残ってしまいました。(2009/07/31)

新しい発想なので、勉強になりました。ボトムアップの好例だと思います。(2009/07/31)

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