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リーダーは自然には生まれない

GEが掲げる「リーダー1000人から導く5つの要素」

2009年7月24日(金)

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「伝説の名コーチ」ルー・ホルツ氏。日本GE社長兼CEO(最高経営責任者)藤森義明氏。三菱総合研究所理事長で、東京大学前総長の小宮山宏氏。アメリカンフットボールつながりの3人が「スポーツ」「ビジネス」「教育」それぞれの立場からリーダーシップ論を展開した。その内容を紹介する(前編はこちら

CEOは仕事の3割が人材育成

藤森 義明 米ゼネラル・エレクトリック(GE)は、会社が発足してからの130年間で、CEO(最高経営責任者)は9人しかいません。それぞれが10~20年間、CEOを務めていることになります。人材の大切さを大事にし、教育に力を入れて、ほかの会社とは違うものを作ってきたのです。

藤森 義明(ふじもり・よしあき)
日本GE社長兼CEO(最高経営責任者)、米GEシニア・バイス・プレジデント。東京大学工学部卒業、米カーネギーメロン大学でMBA(経営学修士)を取得。日商岩井を経て1986年に日本GE入社。1997年10月にGEメディカル・システムズ・アジア プレジデント兼CEOに就任、日本人で初めて米GEのコーポレート・オフィサー(本社役員)になる。2001年から米GEのシニア・バイス・プレジデント及びCEC (執行役員会議) メンバー。2005年1月から日本GE会長及びGEマネーアジア プレジデント兼CEO。2008年10月より日本GE社長を兼任、2009年1月より現職。
(写真:村田 和聡、以下同)

 私の経験から言えるのは、リーダーには「ビジョン」「コミュニケーション」「実行」という3つが必要ということです。まず、自分が何をしたいのか。そして、周囲の人々に夢を伝えていく作業が必要になります。「こういうふうになりたいんだ」というゴールをビジョンとして語っていく。

 ビジョンは、一度話せばいいというわけではありません。毎日毎秒、伝え続けないといけません。「情熱」というキーワードをルー・ホルツ氏は掲げていました。私も、その通りだと思います。あごを引いて、ぼそぼそと言っても誰も聞いてくれません。

 みんながビジョンを理解して合意できたら、今度は実行していく段階です。「これをやります」というだけではダメ。成し遂げてこそ、周りから信じてもらえます。場合によっては「人材や商品が不十分だからできない」と口にする人もいます。しかし、置かれている状況に文句を言っても仕方ない。今あるものを使い、かつ、道を見つけていかなければなりません。今を諦めたら、先はないのです。

 こうした意識を踏まえ、GEは求める人物像として、8つの能力を定義しています。

・好奇心 ・情熱 ・工夫に富む ・責任を持つ
・チームワーク ・コミットメント ・開かれた ・鼓舞する

 これをGEバリューと名づけています。これは人を判断する基準でもあります。同じ価値観を共有して方向を決めなければ、リーダーもチームもありませんから。そしてGEバリューを持った人間が、環境に左右されずに、継続的に成功を収めることができるのです。

 もちろん、GEバリューを持たない人間であったとしても、1回ぐらいは成功できるかもしれません。でも、それは運がよかっただけです。常に結果を出し続けることはできません。

 では、GEバリューを持っている人とはどういう振る舞いをするのか。1000人のリーダーに話を聞き、共通する5つの要素を抜き出しました。

外部志向
 業界動向に精通しており、先を見据えて行動し、常にお客さまの視点で思考してビジネスの成功を定義する

明確で分かりやすい思考
 複雑な問題に対する簡潔な解決策を求め、決断する。焦点を絞り、明確で一貫した優先順位を伝達する

想像力
 変化を柔軟に受け入れ、新しく革新的なアイデアを創造する。工夫に富んだアイデアの実現を進める

包容力
 他者のアイデアや貢献を尊重しチームワークを築く。組織に活気を生み出し、チームの帰属意識を高める

専門性
 豊富な経験に基づく専門性と信頼性を持つ。高い学習意欲を持ち、継続して自己開発に努める

 こうした人材を育成するために、GEは投資をしています。自然に偉大なリーダーが出てくるわけではありませんので、トレーニングや教育は不可欠です。企業にとって、リーダーシップトレーニングは、3カ年中期計画と同じぐらいの比重に当たります。GEのCEOは、業務の3分の1を人材育成に費やします。そうして、企業に変化を起こそうとしているのです。

「アメフト/東大/GEが教えるリーダーシップの研究」のバックナンバー

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「リーダーは自然には生まれない」の著者

戸田 顕司

戸田 顕司(とだ・けんじ)

ビジネスメディア編集部長

「日経ビジネス」兼「日経ビジネスオンライン」「日経トップリーダー」の副編集長、「日経レストラン」編集長、日経トップリーダー事業開発部長などを務め、2017年4月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長