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政見放送は「採用面接」感覚で見よう!

――「元老院大統領」と「下院宰相」の埋めがたい落差

2009年7月28日(火)

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 前回「衆議院は『下院』」というお話に触れました。さて、戦前・戦後の日本も、また現在のイギリスでも「下院」「衆議院」はいくつかの「先議権」を持っています。例えば予算の先議権は衆議院が握っています。「民衆に選ばれた議会」が先議権を持ち、またそこから宰相が選ばれることは、一方で民主主義の重要な柱になっていると思います。

 しかし、ここで考えていただきたいのがアメリカの事例です。アメリカでは上下両院が民主的な選挙で選ばれますが、大統領は上院議員から、つまり「著しく優れた能力・見識を持ち、社会の保守点検と安全安心に資する上位の議員からなる議会」から選ばれています。イギリスでは、貴族院議員は選挙によって選ばれませんから、貴族院議員であることは有権者の付託に応えていることにはなりません。必然的に各種の「民主主義的先議権」も持つ「庶民院議員」から内閣総理大臣が選ばれます。マーガレット・サッチャーからトニー・ブレア、ゴードン・ブラウンまで例外ではありません。

 さて、ここで問題になるのが「日本」のケースです。日本では、衆参両院が「民主的な選挙」で議員を選んでいますから、米英の双方を見比べる時、1945年以降の変化のなかで、能力と見識の府、参議院から首相を選ぶことにしても、本当は良かったのかもしれません。しかし歴史の事実はそうはならなかった。

 戦前以来の、イギリス型「庶民院」、衆議院議員が内閣首班となるパターンが踏襲されて、結局、参議院の存在意義がよく分からない、現在のシステムが出来上がってしまったわけです。

 この特質はとりわけ「反例」を見る時、如実に分かると思います。例えば今の米国大統領、バラク・オバマ 前上院議員のケースです。

「選挙演説」と「就職面接試験」

 よく「日本の政治家は演説が下手だ」という話を耳にします。このため、選挙出馬を検討し始めた人が演説の練習をにわかに始めるのをよく見るのですが、正直な話(大変申し訳ない表現ですが)これほどアホくさいことはないと思っています。

 この背景、入社や入試での「面接試験」とよく似ていると私は思うのです。私たちは、例えば雇用者側に立って人を選ぼうとする時

 「本当に分かっているかどうかは、面接で実際に2、3質問して、その場でどう考えて反応するか見れば、たいがいの実力や真贋は分かるから・・・」

 なんてことを言います。ところが受験者の側に立つと「面接試験、どうしよう・・・」ということになったりもする。あるいは「面接試験対策、これで万全です」という受験産業が登場したりする。結果、変にプレゼンだけ上手くて、いざ仕事を始めてみると中身が完全に欠如した人だった、なんてこともあったりするわけです。

 採用官としての私たちの興味は、面接を通じてその人の真の実力がどれくらいあるか、ということであって、「面接対策」のアンチョコを覚えてくるのは小手先のゴマカシ、むしろ不実な行動と映ります。逆に、多少ぎこちないところがあっても、その人の実のある部分があれば、きちんとそれを評価しようと私は常々考えます。で、これと同じことが政治にもあると思うわけです。

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