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レアメタル、独り勝ち中国と“無教養”日本

争奪戦で豪腕振るう胡錦涛政権

  • 谷口 正次

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2009年7月29日(水)

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 タンタルというレアメタルがある。携帯電話、DVDプレーヤー、パソコン、デジタルカメラ、ゲーム機、液晶ディスプレーそして通信機器といったエレクトロニクス関係のキャパシター(蓄電装置)などで使われている。

 タンタルを用途別にみると、55%がエレクトロニクス、20%が特殊合金、残り25%が特殊化学品その他となっている。

 2008年の世界におけるタンタル生産は、豪州30%、ブラジル14%、モザンビーク13%、モザンビーク以外のアフリカ24%、中国8%、カナダ4%、ロシア3%、合計生産量はタンタル酸化物として430万ポンド(約1952トン)であった(出所:USGS=アメリカ地質調査所)。

豪州を買い漁る中国

 タンタルでは世界一の生産量を誇る豪州に、ライナス・コーポレーション(Lynas Corp. Ltd)という、タンタルを含むレアメタルそしてレアアースの探鉱・開発会社がある。このライナスを最近、中国の国営非鉄金属鉱山会社(China Non-Ferrous Metals Mining(Group)Co.,Ltd=CNMC)がその支配下に置いた。ライナスの負債肩代わりと借り入れ保証と51.6%の株式取得の組み合わせによるものである。取引総額は3億6600万米ドルである。同社の保有する資源は西豪州にあり、レアアースは世界で最も豊かな鉱床で推定埋蔵量770万トン、タンタルを含めレアメタルは鉱石にして3770万トンあると言う。

 中国が買収したのはそれだけではない。2月には豪州のレアメタル会社アラフラ・リソーシス(Arafura Resources Ltd)の株式25%を、やはり政府系の東中国探鉱・開発公社の傘下にある江蘇東方中国非鉄金属投資会社(Jiangsu Eastern China Non-Ferrous Metals Investment Holding Co.,Ltd=JIH)という長たらしい名前の会社が2400万豪ドルで取得することで合意した。

 さらに、世界の鉱業界を驚かせたのは、年6月、中国の投資会社China Investment Corporation(CIC)が、カナダの大手鉱山会社で、亜鉛では世界1位のテック・リソーシス(Tech Resources Ltd)の株式約17%を15億ドルで取得したことである。同社もカナダでタンタルほかレアメタル、レアアースの探鉱・開発に乗り出しており、有望な鉱床を持っている。

 CICはこれまで、米金融大手モルガン・スタンレーなど主に金融機関に投資していたのに、投資先を変えてきたことが注目される。

 これらの投資から明らかなことは、中国が世界中で鉄鉱石、銅、ニッケル、コバルトなど産業の基盤となるメタル資源だけではなく、レアメタル、レアアースといった希少資源の囲い込みも国ぐるみで積極的にやり始めたということである。

 中国は、レアアースとタングステン、アンチモンなど一部レアメタルでは世界一の埋蔵量を持ち、レアアースは世界の95%の生産量を誇っている国である。

社会保障や教育医療よりも資源

 ところが近年、こうした希少資源の輸出規制を強化してきているのである。

 輸出関税を10%から15%に上げ、1年前200社あった輸出業者が2009年には20社に絞られている。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官