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「未来の会社」を象徴する存在だ

サイボウズ創業者・高須賀 宣氏

2009年8月7日(金)

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 高須賀宣氏は、1997年8月にウェブグループウエア開発のサイボウズを設立。わずか4年7カ月後の2002年3月には東京証券取引所2部上場と、当時の最短記録を作った。2005年にサイボウズを去り、米国で起業。新たなコラボレーションツールの開発を手がけていた。

 ところが、今年に入って、会社の清算を発表。理由の1つが、新ウェブサービス「Twitter(ツイッター)」の台頭だという。

 「ヒトやモノを抱える経営の限界を感じた」。高須賀氏はこう語る。米国で事業を展開していたからこそ分かる、Twitterがもたらす変革とは――。

NBO 企業経営者として、「Twitter(ツイッター)」の登場をどう見ていますか。

高須賀 宣氏

高須賀 宣(以下、高須賀) 私が米国で起業したのと同じタイミングでTwitterも始まって、あれよあれよという間に成長していった。ベンチャーとして、すごくいいサンプルですよね。今後、会社はこうなっていくと示唆してくれる象徴です。それはGoogle(グーグル)であったり、今はTwitterであったり。

 使ってみて、すごくショッキングだったのは品質の悪さ。しょっちゅう止まっていた。私は1990年からコンピューターの仕事をしていますが、やっぱりサービスが止まるなんていうのは、基本的にあり得ない。2年ぐらい前は特にひどくて、「こんなの許されないだろう」というレベル。

NBO 普通に考えると、ユーザーが見放してしまいそうですね。

高須賀 ええ。ユーザーに品質が悪いと認知されてしまうのは、会社にとっては致命的ですよね。私もサービスを立ち上げる時など、「ヘビーユーザーにミスを指摘されるのではないか」という恐怖心があります。でも、Twitterはお構いなしだったんですよね。

 それでもサービスが成り立っていて、ここまで大きくなった。その理由を考えると、若い人が持つ品質の概念が我々とは違うんじゃないかと思うようになりました。音楽がそうでしょう。昔はアンプやスピーカーを買い揃えて音質を追求していましたが、今はiPod(アイポッド)のような携帯性や手軽さが重視されるようなっている。

 そんな消費者の志向性があるからこそ、最初から完璧を求めるのではなく、不完全であっても、それこそ“時間単位”という猛スピードで改善していけば受け入れられるようになってきた。

品質が競争軸でなくなっている

NBO まず始めてみて、やりながら直していくことを恐れないという感じでしょうか。

高須賀 逆に言うと、私たちが認識しているクオリティーのしきい値を守ろうとすると、“時間単位”で改善して対応するなんて絶対に無理だと思います。不可能です。

 普通に考えれば、「仕様書を作って、確認作業をして、プログラムを書いて動作確認をして、修正してサービスを開始する」という流れです。どんなに頑張っても3カ月はかかってしまう。

 つまり、品質保証の概念そのものが、変わっているのでしょう。例えば、ゲーム会社は、何十万時間もテストして、徹底的にバグを洗い出しています。それでもバグは出るのですが、それでもそれぐらいやらないとでもダメでした。それが、ある程度のバグは許容して発売してしまった方がいいという判断で仕事するとなると、以前とは極めて違ってきます。

NBO 消費者が重視する価値が品質の保証ではなくなっている・・・。

高須賀 あえて分かりやすく例えれば、ソニーと松下電器産業(現パナソニック)の関係でしょう。ソニーは世にないものを望む消費者に、松下電器は安定性を求める消費者に応えていくのが重要でした。前者がイノベーターであり、後者がマジョリティーです。それぞれ、何をよしとするのか、ポイントが違うわけです。ところが、コンピューターの世界では、イノベーターの影響力がすさまじい。

NBO まるでイノベーターがマジョリティーみたいな。

コメント1件コメント/レビュー

便利で手軽で、思いつかないような未来が待っている。なんというか、所謂「金融工学」が脚光を浴び始めた時のような雰囲気を、「Twitterの周囲」には感じます。人のつながりは確かに存在するが、それは情報だけで、本物の人の繋がりのようなものが抜けているような気がします。(2009/08/07)

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「「未来の会社」を象徴する存在だ」の著者

戸田 顕司

戸田 顕司(とだ・けんじ)

ビジネスメディア編集部長

「日経ビジネス」兼「日経ビジネスオンライン」「日経トップリーダー」の副編集長、「日経レストラン」編集長、日経トップリーダー事業開発部長などを務め、2017年4月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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便利で手軽で、思いつかないような未来が待っている。なんというか、所謂「金融工学」が脚光を浴び始めた時のような雰囲気を、「Twitterの周囲」には感じます。人のつながりは確かに存在するが、それは情報だけで、本物の人の繋がりのようなものが抜けているような気がします。(2009/08/07)

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長