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「効率よく儲ける」のはすばらしいこと。

仮説7:「他者視点」でおのれも見てみましょう

  • 渋井 真帆,清野 由美

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2009年8月27日(木)

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――ネットで記事を編集していて、今、すごく感じるのが、効率重視に対する批判なんです。たとえば1年前までは、一番短期間で一番大きいリターンを得ようという、効率重視の極致のような考え方が受けていたのですが、今は、「効率などを考えるから世の中が悪くなる」といった、逆のテンションを感じます。その振れ方が極端で、編集者としては少々危惧を感じているところです。

渋井 効率重視の極端な形だった金融業界が、結局、世界同時不況を呼び込んだ、ということが、背景にあると思います。

――そうですよね。

渋井 でも、金融機関は経営に失敗した。実は金融機関がやっていたことは、決して効率重視ではなかったんですよ。

――「短期間で楽にお金を増やしたい」、という、金融商品に期待しがちな話が、効率という言葉とセットになったんじゃないかと思うんですが。

「効率」ってROEですか、ROAですか?

渋井 経営の効率と短期間の儲けとは、違う話ですよね。金融機関がうまくいかなかくなった大きな原因は、レバレッジ経営を重視し過ぎたことです。

渋井 真帆(しぶい・まほ)
(株)マチュアライフ研究所 代表取締役社長
ビジネス書作家/ビジネスセミナー主宰
1994年立教大学経済学部経済学科卒業。都市銀行、専業主婦、百貨店販売、証券会社などを経て起業。企業向けの人材教育、販売コンサルティングの受託のほか、『女のたしなみ経済塾』『女のたしなみリーダー塾』などの経済・ビジネスセミナーを主宰。主な著書に『あなたを変える稼ぎ力養成講座 決算書読みこなし編』(ダイヤモンド社)『渋井真帆の日経新聞読みこなし隊』(日本経済新聞出版社)『仕事心の育て方』(小学館)などがある。
渋井真帆の公式サイト ~仕事も経済も楽しくなる! 自分の成長が嬉しくなる!!~

 本来、企業における効率とは「ROA」のことなんです。でも、金融機関は「ROE」を重視して、その結果、こけました。

 ROEを高めるというのは、自己資本に対する最終利益の比率を大きくするということですから、株主たちには都合のいいことです。この場合、分子に当たる最終利益を大きくしていってROEを高めるなら問題はないのですが、分母、つまり自己資本のほうを小さくしてROEを高めるのは安全性にリスクがあります。

 借金で事業規模を一気に広げて、利益を増やしていこう、そうすれば株主にとっての企業価値が膨らみ、株価が上がる、というのがROEにおけるレバレッジ経営で、欧米の金融機関はこれを重視し過ぎて、借入金を増やし過ぎ、こけてしまった。

 もしビジネスパーソンだったら、効率性の善し悪しを考える時に、その効率はROAかROEかというのを認識してから言うべきだと思いますけどね。

清野 あの、すみません、その「ROA」「ROE」って何ですか。

渋井 あ、清野さん。

清野 編集者Yさんと白熱しておられたので、今日は私が口を挟めなくって。

渋井 「ROA」は「リターン・オン・アセット(return on asset)」のことで、「総資産利益率」と訳されます。アセットが企業の総資産のことで、その企業の当期純利益を総資産で割った数値がROAです。ROAは高ければ高い方がいいものです。

 「ROE」は「リターン・オン・エクイティ(return on equity)」のことで、「自己資本(株主資本)利益率」と訳されます。こちらは当期純利益を、エクイティ、つまり自己資本で割った数値です。自己資本とは要するに株主の持ち分のことです。

清野 どこがどう違うのでしょうか。

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