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【最終回】社長も社員もみんなが幸せに働ける会社を作りたい

  • 武田 斉紀

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2009年9月14日(月)

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労働組合がなくてもみんなが幸せに働ける会社

 反論があることを承知の上で、最終回の今回は私の持論を申し上げたいと思います。

 このコラムのバックナンバー一覧はこちらです。

 私が起業して始めた「企業理念コンサルティング」という仕事がめざしているのは、「社長も社員もみんなが幸せに働ける会社を、世の中にたくさん作りたい」という理想です。

 「何をきれいごとを。あなたは昭和の労使対立の歴史も知らないのか」と言われることもあります。私自身、新人サラリーマンとして社会人をスタートし、中間管理職や幹部も経験して社長になりましたが、現場の気持ちは今でも忘れていません。そのうえで、先ほど書いた理想は実現できると信じています。そして実現している会社も、まだ少数派ながら確実に増えているように思うのです。

 私が新卒で入社した株式会社リクルートは、労働組合のない会社でした。長い歴史の中で設立の動きがなかったわけではありませんが、在籍した16年余りの間、私は労組を作ろうという声を聞いたことがありません。現場で働く社員にとって必要がなかったのです。

 たとえば会社が数千人規模に成長しても、新人でさえ社長に直接自由に意見を言える環境がありました。社長もそれを積極的に歓迎していました。

 待遇についても、とてもわかりやすいフェアなルールがありました。フェアでオープンなので、頑張っている人、結果を出している人が見える。その人と比べて自分がどのくらいのポジションで、なぜ評価や給料の差がついたのかもわかります。文句の言いようがないのです。

 理不尽と思う評価が全くなかったわけではありませんが、多くの上司は聞く耳をもってくれていました。また全員に毎月、毎年、リターンマッチの機会が用意されていたので、たとえ今月結果を出せなくとも、翌月頑張ればいきなりヒーローになれました。

 めざす企業理念の目的や価値観は、社員はもちろん、当時社員よりも多かったアルバイターまでもが共有していました。会社の掲げるビジョンと数値目標が、自分の目標につながっていて、掲げた目標を達成すれば会社の目標達成に近づける実感もありました。

 上司は部下の目標達成を支えるのが仕事。すべての部下の、成功と失敗のすべてが上司の業績です。つまり新人も課長も、部長も、そして社長までもが1つの運命共同体だったのです。全員の賞与や昇給額は、個人の評価だけでなく全社の業績でも左右され、責任の重さに応じてその振れ幅も大きく設定されていました。上司は部下以上に頑張らなければなりません。

 理念の追求という共通の目的、価値観、目標達成の方法について議論をすることはあっても、対立する必要がない。あとは全員が一丸となって頑張るだけでした。だから労組も必要なかったのだと思います。それでいて、新人も、一般社員も、管理職も、恐らく社長も、みんなが幸せに働ける会社でした。

みんなが幸せに働くための一歩が、目的と価値観を共有すること

 社長や幹部と、現場の社員やアルバイトまでが、同じ理念を共有し、目標を分け合ってフェアなルールで共に働く。そのための一歩が、まず社長の話をわかりやすくすること。すなわち『会社として最も大切にしていきたいこと』=企業理念の目的と価値観を明らかにすることです。

 企業理念さえ共有されていれば、企業経営のすべてがうまくいくと言っているのではありません。けれどもまず、「何を大切に(価値観)、何を実現したいのか(目的)」が共有できていないと、人間の集団である企業はバラバラなまま。勢いよく動き出すことができません。

 「うちの社長は何をしたいのかがわからない。しょうがないよ」と諦めている読者もいらっしゃるでしょうか。あなたの社長が真面目に経営を考えているのであれば、社長は「この会社を通して何を実現したいか」を必ず持っていると私は思います。

 それを社員にうまく伝えられなくて、社長自身も悶々と、時にはイライラしているはずです。社員はどう動けばいいかわからないのに、動くことだけを求められ、時に叱られ、働く意欲さえ失ってしまう。不幸のスパイラルです。社内に解決できる人がいない場合は、社外の力を借りることが必要なのかもしれません。

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