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モノを運ぶなら、名古屋人よりも大阪人

データが解き明かす物流改善のヒント

  • 大矢 昌浩

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2009年9月15日(火)

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 前回、紹介した「物流センターの作業生産性調査」から、筆者が個人的に気になっている結果を2つほどご紹介したい。

 1つは県民性が物流生産性に与える影響だ。調査結果を基に作業生産性を地域別に比較してみたところ、「中部・北陸」の生産性はほかの地域と比べて著しく低かった。逆に生産性の高いエリアは「近畿」で、「関東・甲信越」はその中間だった。「近畿」は「中部・北陸」と比べて5割以上も生産性が高かった。

「地域別生産性」に着目しよう

 この結果が実態をその通りに表わしているのであれば、物流拠点の立地選定に「地域別生産性」という新たな要素を加えなければならないことになる。知り合いの物流コンサルタントにそんな話をしたところ、「思い当たるフシがある」と膝を叩いた。

 そのコンサルタントが以前に改善を指導したある会社は、大阪と名古屋に“双子の物流センター”を構えていた。両センターは、規模や業務内容、庫内設備、運用形態とも、ほとんど変わらなかった。ところが運営実績データを分析すると、名古屋のセンターの人時生産性は大阪のセンターの半分程度しかなかった。

 同じ仕組みなのに、なぜこうも差が出るのか。そのコンサルタントはそれぞれの現場に足を運んで作業を観察した。そこで発見したのは、パート社員がセンター内を移動するスピードの違いだった。大阪のセンターでは走っていて、名古屋のセンターでは歩いていた。

 ――ひょっとして、歩く速度の違いが、生産性に影響しているのではないか。そう言えば、大阪のオバチャンの歩く速度は日本一だと聞いたことがある。ニューヨーカーより速いと聞いた。物流センターのピッキング作業は6~7割が移動時間だ。そうなると、県民性が物流生産性に大きな影響を与えることになるぞ――

 そう考えたコンサルタントは関東、関西、中部の3大都市圏の拠点を見て回った。関西のセンターでは、たいていパートは走っていた。関東のパートは処理動作は機敏だが、走ったりはしない。名古屋はどこもマイペースに歩いていた。

 各地のセンター長の話も聞いてみた。新たに東京のセンターを任されて「なんで走って移動しないのか」と怒っている関西人センター長や、「ウチのパートは仕事がのろい」とぼやく名古屋のセンター長など、予想通りの話をいくつも聞くことができた。

物流拠点は名古屋に置くな

 地域によって作業生産性が大きく違うという先の調査結果は、県民性が生産性を左右するというコンサルタントの仮説を裏付けた格好になった。筆者はこのコンサルタントに、地域別生産性の調査結果を反映した物流拠点の立地選定シミュレーションをお願いすることにした。

 一般に物流拠点の立地は保管費、運賃、人件費の3つの要素から判断する。保管費はそのエリアの倉庫賃料、運賃は納品先までの輸送距離と地域相場。人件費はその地域の平均時給で計算して、立地別のトータルコストを比較する。

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