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知の多様性の原点は生態系にあり

  • 常盤 文克

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2009年9月28日(月)

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 先日、千葉市内にある博物館で「生物の多様性」をテーマにした特別企画展があり、それを見に足を運んできました。生き物たちが自然界でどのように関わり合い、どのような生き方をして、この大きく豊かな生態系をつくり上げてきたのか。それを学ぼうというのが狙いです。

 自然界には数え切れないほど多種多様な生物が存在しています。我々人間もその一員です。そこには多様性だけではなく、生命(いのち)の連鎖と関係性があります。一つひとつの小さな「いのち」がつながることで、大きな機能に満ちた生態系を形作っているのだ、ということを実感させられました。

 この生態系の中における生き物たちの生きざまに、企業の生き方、あり方の一つのモデルがあるのではないかと考えています。世の中に流通する知(情報)の量は年々飛躍的に増えていますが、この知とどう向き合い、どう取り組むか。そしてそこから新しい価値をどう生み出すか。企業にとっては大きな課題です。

 ここで、生き物たちの一つひとつの「いのち」を、「知」という言葉で置き換えてみましょう。彼らが自と他の「いのち」をつなぎ合わせながら「自然生態系」の中で生きているように、生き物である企業もまた、自社の知と世の中に散在する多様な知とを上手に結びつけて、「ビジネス生態系」の中で生きていかねばなりません。大事なのは、自と他の知の豊かで密度の濃い関係性です。

科学は関係性を細切れにする

 ところが、この知の関係性を細かく切っていってしまうのが、科学です。科学とは基本的に、物事を細かく分けて追究していくアプローチをとります。その結果、科学が進んでいけばいくほど、知も細切れになってしまうように感じます。

 だからこそ、いまここで知の重要性を再確認して、細切りにされた知の断片をつないでやる必要があります。知(情報)の量はIT(情報技術)の発展によって爆発的に増え、限りなく膨張して分散する傾向にあります。その知をきちんとつなぎ、新しい価値を生み出すエネルギーに変えていく努力、そして仕組みが求められています。

 ここで参考になるモデルが、冒頭でも述べたように、地球上に存在する生き物たちの多様性と、彼らがつくりあげた豊かな生態系です。この生態系は、彼らがおよそ40億年もの長い生命の歴史の中でつくり上げてきたシステムですから、同じ生き物である人間にとっても、企業にとっても有効なはずです。

 地球上の生き物たちは、それぞれ生きるための独自の価値と「知」を持って、生態系の中で生き抜いています。そこには知の多様性と賑わい、そして繋がりがあります。この「多様性」「賑わい」「繋がり」という3つのキーワードの根底にあるものを理解できれば、小さな知を大きな知にまとめられるのではないかと思うのです。

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