• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

episode:27
「長い間、新規の顧客を開拓したことなんかないんです」

  • 阿川 大樹

バックナンバー

2009年9月29日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

前回までのあらすじ

12年ぶりに大日本鉄鋼に戻った旭山隆児(あさひやまりゅうじ)の新部署、第三企画室の出社禁止期間が明けた。風間麻美(かざまあさみ)と楠原弘毅(くすはらこうき)の話を元にビジネスモデルの検証を始めた3人。会議の場所は、三浦半島は諸磯湾に舫われた一台のヨット。麻美は茅ヶ崎のガレージ村に関する事業計画の話を始めた。

画像のクリックで拡大表示

「費用のほとんどは人件費です」

 すぐに始まった風間麻美のプレゼンテーションは極めて明解だった。

 旭山隆児は、メンバーとして彼女を選んだことが正しい選択だったと確信し、そして安堵した。

*  *  *

 松宮から、新しいユニットの社長になるつもりで新規ビジネスのタネを見つけてくれと言われたとき、いちばんの気がかりは人選だった。

 会社を離れて12年が経っていた。

 松宮会長を通じて、かつての部下たちの現在の人事資料を取り寄せた。みなそれぞれの場所で頼もしく活躍していた。優秀だと見込んでいたものは、やはり今や会社の屋台骨を支える立場でしっかり力を発揮している。

 彼らを〈わけのわからない〉自分の部署に引っ張って、キャリアの連続性を断ってしまうのは気が引けた。会社に必要なことであると信じていても、自分がやろうとしていることは、現在の大日本鉄鋼に対して、異質なものを持ち込み、発展させようとするプロジェクトだ。いわば敢えて傍流を作る仕事だといっていい。本流で適性が証明され、水を得た魚となってメインストリームを力強く泳いでいるかつての部下たちはそれだけで眩しく、たとえ一瞬であっても、彼らの輝きを奪うようなことはすべきでないと感じた。

 ならば、無理を承知で、新入社員が欲しいと要望を出した。

 そして、もうひとり。偶然に人事のファイルを見つけたのが風間麻美だ。不定期の人事異動の候補になっていた。ファイルに「相」のマークが記されている。なんのことかわからず、その意味を人事部長に確認した。「相」とは「人事相談室案件」、つまり、人事相談室に自分から異動を申し出ているのだと。

 年齢は28歳。入社以来の人事考課はおおむね最高ランク。同期の大卒社員のなかでもダントツだ。そんな人間がなぜ異動を希望をしているのか興味をもった。理由を確認しようとすると人事部長は口ごもった。

 人事相談室がどんな役割をしている機関なのかピンと来た。

 もしかしてセクハラか。

 人事考課の履歴をたどった。

 過去3年の二次考課の欄に見覚えのある名があった。考課者・加藤公三。

 かつての部下だ。優秀な人間だった。

 考課の内容を時系列で見るとそれまで最高点だった評価が最後の評価だけ最低になっている。不自然だった。主任による一次考課もずっといい評価で、こちらは最後も変わらない。二次考課者だけがいきなり、天と地ほど評価を変えている。

コメント2件コメント/レビュー

毎回わくわくしながら記事を読んでいます。第三企画室の単行本が出たら一気に読み上げると思っいます。自分が現役時代に考え・またいさめられ・もらった社員と一緒に会社からのテーマとプロセスを共有しながら教え、教われたこと。団塊世代は与えられた環境と・時間を幸せにえー育んだ世代時間かもしれません。(一生は24時間・今還暦は午後6時に到達)自分たちの与えられた環境を、第三企画室が思い出させ・再度おっさんに、気概・モチベションを持たせる奮起させる物語としての昨今のテーマを提示しています。楽しく・早く次の展開をま待ちわびています。(展開が安心している点も)楽しみにしている一購読者。(2009/10/03)

「第三企画室、出動す ~ボスはテスタ・ロッサ」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

毎回わくわくしながら記事を読んでいます。第三企画室の単行本が出たら一気に読み上げると思っいます。自分が現役時代に考え・またいさめられ・もらった社員と一緒に会社からのテーマとプロセスを共有しながら教え、教われたこと。団塊世代は与えられた環境と・時間を幸せにえー育んだ世代時間かもしれません。(一生は24時間・今還暦は午後6時に到達)自分たちの与えられた環境を、第三企画室が思い出させ・再度おっさんに、気概・モチベションを持たせる奮起させる物語としての昨今のテーマを提示しています。楽しく・早く次の展開をま待ちわびています。(展開が安心している点も)楽しみにしている一購読者。(2009/10/03)

今まで全くコメントしておりませんでしたが、ずっと楽しみに読ませていただいております。今回、冒頭の話とつながり、いよいよ面白くなってきましたね~。なんだかこっちもワクワクしてきました。早く続きが読みたいです。(ほーばみそ)(2009/09/29)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

店長や売り場主任などの管理職は、パートを含む社員の声を吸い上げて戦略を立てることが重要だ。

川野 幸夫 ヤオコー会長