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「まず先に、第2ソニー、第2トヨタ、第2東京を作った方が良いよ」

出井伸之氏に聞く(後編)「もはやニッポンはモノづくりでは勝てない」

  • 細山 和由,黒澤 俊介,瀬川 明秀

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2009年10月14日(水)

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前編から読む)

 日経ビジネスオンラインでは10月20日(火)より、10回にわたり「COLD JAPAN(コールド・ジャパン)~クール? コールドな日本産業の処方箋」を送る。

 新たな政権を迎え、気分も新たに成長を進めようとしているニッポン。しかし、一方で、停滞する国内市場のもと喘いでいる企業も多く景気の先行きが不安視されている。「クール=カッコいい」ジャパンと呼んでいるわりには、内情は冷え切っており、なにか新しい世界との関係や突出したビジネスを誰もが渇望してやまない状況となっているようだ。

 本連載では、最新の事例やケース=症例を豊富に取り上げながら、「巣ごもり」「ガラパゴス」などと揶揄される「コールド」なニッポンの現状を理論的な切り口で分析、《コールド・ジャパン》脱却と新たな成長のための「処方箋」を提言していく。本連載が、国内市場の凋落を前に、気分新たにこれからの成長を模索している企業の経営幹部やキーパーソンの方々のヒントになれば、望外の喜びである。

 連載を始めるにあたって、まずは日本発のグローバルビジネスを代表する企業の一社、ソニーの社長・会長を歴任する一方、日本人でありながらGMやネスレなどの世界企業の取締役を務め、現在は中国最大の検索エンジン百度(バイドゥ)などの取締役も担う出井伸之氏にインタビューし、国際派経営者には、最近の日本はどう見えるのかを質してみた。

「過去という夢」にハマりがちなニッポン

前編から読む)

 ―― 「変化の兆し」と言えば、まずは与党が変わったことがあげられます

出井 伸之(いでい・のぶゆき)氏
1937年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、60年にソニー入社。95年に社長就任。99年からCEO(最高経営責任者)を兼務。2000年に会長兼CEO。2005年に退社し、最高顧問に。2006年、クオンタムリープを設立し、代表取締役に就任。他にアクセンチュア、百度(Baidu)、フリービットなどの社外取締役、美しい森林づくり全国推進会議の代表を務める。主な著書に『非連続の時代』(新潮社)など。最新刊は『日本大転換―あなたから変わるこれからの10年』(幻冬舎)
(写真:菅野 勝男、以下同)
画像のクリックで拡大表示

 出井 今、それによって日本の気分が変わっていますね。僕は楽しみですけど、一番ハラハラしているのはアメリカではないかとと思いますね。日本はどうなるんだろう、と。

 ―― 日本の国民は、今のところ歓迎しているムードがあります。

 出井 日本人も積極的に時代の要請に動いていると思うんですよね。政府が変われば、どうしても官は変わらざるを得ないでしょう。国民はそういう雰囲気を敏感に察知するから、今回の選挙の圧勝があったわけですね。

 ―― 変化を求めつつも、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ではないですが、あの栄光の1980年代よもう1度、という回顧主義的な動きも見受けられます。

 出井 「過去という夢」を見ているわけね。日本人っていうのは、相当若い人たちでも、昔をリファーするのが好きな国民ですよね。飲み会なんかに行くと、20代の子でも「あの頃は良かった」なんて話を結構している。

 世界が変わるという節目であり、アジアを中心とする国々がグローバリゼーション(グローバル化)に向かって大きく成長しているというのに、日本の企業はついていけるのか気になります。

もはやニッポンはモノづくりでは勝てない

 ―― 80年代の夢をもう1度、といっても・・・。

 出井 ムズカシイですよね。あの頃はいわゆる「モノづくり」で成長したわけです。

 モノづくりはとても重要です。が、今の時代のモノづくりは、形のあるものだけでなく生態系そのものを作ることが求められる。

 日本の80年代の「モノづくり」が今一番得意な国は中国でさえなくなっているんです。もはやベトナム、マレーシアでしょう。もちろん日本のメーカーの下請けで成長してきた国々ですが。かつての「モノづくり」というのは一番まねしやすいわけですから、それを得意とする国が多くなる。

 例えば、ユニクロはいま最高業績(注1)でしょう。ユニクロの商品で日本ですべて作っているものがいくつありますか。ユニクロの成功を見ていると、ニッポンは「ブランドなき侵略者」に襲われている気がするんです。

 日本の企業が中国やアジアの国で作らせたものを、ユニクロというブランドで売っているわけですね。でもそれはメイド・イン・チャイナですね。日本の企業の皮をかぶっているだけでね。

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