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episode:29
「土地も立派な社屋もあるのに、ほんとに潰れてしまうんですか」

  • 阿川 大樹

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2009年10月13日(火)

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前回までのあらすじ

12年ぶりに大日本鉄鋼に戻った旭山隆児(あさひやまりゅうじ)の新部署、第三企画室の出社禁止期間が明けた。風間麻美(かざまあさみ)と楠原弘毅(くすはらこうき)の話を元にビジネスモデルの検証を始めた3人。麻美は茅ヶ崎ガレージ村のビジネスプランを具体化させつつあった。本社管理部の日枝に呼び出された旭山は、大日本鉄鋼の危機を打ち明けられる。

「ちょっと重大発表をしたいので集まってくれないか」

 昼食からもどると、旭山さんから声がかかった。

「もしかして再婚するんですか?」

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 突っ込みを入れたのは風間さんだ。その言葉の裏に動揺がないかどうかちょっと表情をうかがう。観察の結果は不明。

「再婚かあ。おれはもういいなあ」

「奥さまを愛していらっしゃるんですね」

「僕らの年代の男は、そういう質問に人前で〈ハイ〉とはいわないことになっている」

「じゃあ、こんど内緒で教えてください」

 風間さんが〈内緒で〉というところに妙なアクセントを置くから、旭山さんはちょっと返答に困った様子を見せた。

 三人しかいないから、旭山さんのデスクの脇にある空きデスクが、たいていは第三企画室の会議室になる。

 すまし顔の風間さんは、椅子に座ったまま膝下を尺取り虫のように動かしてそのデスクの定位置まで移動し、弘毅はそれを横目に、溢れそうなくずかごをスノボのスラロームのように避けながら、椅子を台車のように押していって席に着く。

「ふたりともちょっと落ち着いて聞いて欲しいんだ」

 ふだんと変わらない二人を前にして、わざわざそういう言い方をするくらいだから、旭山さんは少し落ち着きを失っている。

「重大発表ってなんですか」

 何度かツバを飲み込んでなかなか言葉を発しない旭山さんを、風間さんが促した。

「この三人で新しい会社を作る」

 なんだって?

「大日本鉄鋼から抜けるんだ」

コメント3件コメント/レビュー

独立してしまいますね。自由に使える代わりに失敗したら職は失ってしまう。自信のある方でないとできないですね。でも、退路がないから必死になる事も確か。どちらも決断できずに静かに衰退するよりよっぽどいいと思います。みんな前向きですしね。成功するのは一部の人とわかっていても、せめてお話は苦労はしても成功する話であって欲しい。(2009/10/14)

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いただいたコメント

独立してしまいますね。自由に使える代わりに失敗したら職は失ってしまう。自信のある方でないとできないですね。でも、退路がないから必死になる事も確か。どちらも決断できずに静かに衰退するよりよっぽどいいと思います。みんな前向きですしね。成功するのは一部の人とわかっていても、せめてお話は苦労はしても成功する話であって欲しい。(2009/10/14)

5億って具体的な枠が出てくると、また先を想像する楽しみがありますね。最終的に、どこまで鉄と関係のある仕事をするのか。。(2009/10/14)

現在進行中の貸し渋り対策法案が通ればこのようなケースも増えそうですね。ジンバブエの金融政策を思い出す流れです。(2009/10/13)

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ジェニー・ダロック 米ピーター・F・ドラッカー伊藤雅俊経営大学院学長