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実は“下り坂”のジャパン・アニメ~騒いでいたのは関係ない人たちだけ

関係ない人の自己満足コールド・ジャパン症例〈自己満足〉型

  • 細山 和由,黒澤 俊介

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2009年11月4日(水)

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 まずは麻生氏が1週間に20冊以上も読んでいたというマンガ。日本では最近規模が減少してきたとも言われますが、それでも約2兆円の出版業界で5000億円程度の市場を誇っています。

 海外ではどうでしょうか。海外の中でも最大エンタテインメント国アメリカ、そしてマンガブームでよく報道されるフランスをみると・・・。

 えっ? と読者の皆さんは驚いたでしょう。数字が間違っている? と思われたかもしれません。日本の5000億円に対し、米国はすでにピーク200億円から下り坂。フランスは2007年までの時点で成長が続いていますが、それでもたった60億円弱。これが世界に誇るニッポンの産業の姿でしょうか?

 ご参考までに出版市場は、日本の約2兆円に対し北米が約20兆円と言われています。つまり、本来は北米は日本の10倍の潜在規模がある。なのに、マンガにおいては北米は日本の25分の1で既に縮小傾向・・・となります。

アニメが「クール」と誰が言った?

 「いや、マンガは読みにくい、文化として浸透していないのだ。やっぱりクール・ジャパンを最もわかりやすく伝えるのは映像、つまりアニメだ」という皆さんもいるでしょう。

 日本のアニメ産業はDVDなどパッケージが1500億円弱、そのほか関連市場も合わせて全体で3000億円弱と言われます。それに対して海外は・・・。

 げっ! と思わずパソコンの画面の前で悲鳴をあげてしまった方も多いと思います。

 そうなのです。確かにアメリカではマンガより少しだけ大きく、コンスタントな規模を保っています。しかし、それでもここ最近は減少傾向。フランスに至っては、なんとマンガよりも小さいのです。たった30億円・・・。

 そう、私たちは大きな勘違いをしていました。「クール」ジャパンは、世界ではまったくお寒い状況を続けているのです。

 ご参考までに映画の興行市場では、北米が約1兆円に対し、日本が約2000億円。(アメリカ映画製作者連盟MPAA、社団法人日本映画製作者連盟調べ。2008年)つまり、本来は北米は日本の5倍の成長ポテンシャルがあるのです。なのに、逆にアニメにおいて北米は日本の10分の1・・・。

 そう、わたしたちは大きな勘違いをしていました。「クール」ジャパンは、もちろん「ホット」な世界進出など果たしておらず、むしろずっとお寒い状況を続けているのです。

 「日本のコンテンツというものは大したものなんですが、産業になっていないんです。(中略)2020年には20兆円から30兆円規模の一大産業に育成し、50万人の新規雇用を創出したい」

 「このため、人気クリエーターの脚本などのライセンスというものを一括購入して、海外での作品化のための販路開拓とか、資金提供を一体的に行う組織というものを創設したいと思っております」(麻生内閣総理大臣スピーチ「新たな成長に向けて」2009年4月9日

 もはや退陣してしまったひとの言葉はむなしく響くばかりですが、いずれにしてもそんな誇っている状況ではないアニメやマンガ。アニメ製作会社やマンガ出版社の現場で働く人々はもちろんその状況を体感しており、実際ロサンゼルスではほとんどの日本企業がすでに撤退しています。

 まさに、「コールド・ジャパン」。

 では、なぜこんなことになってしまったのでしょうか?

コメント79件コメント/レビュー

クール・ジャパンなんて、マスコミと政治家が言ってるのだからピークなんて遠い昔とは思っていましたが、世界市場でのこの惨状には正直驚きです。いくら職人気質や高度な技術や繊細な情緒とか美があっても、産業であるかぎり売れなければ何の意味も無い。儲からなければ失敗。そういえば、世界で活躍する邦人を紹介するテレビ番組にも同じ臭いがします。(2009/11/13)

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クール・ジャパンなんて、マスコミと政治家が言ってるのだからピークなんて遠い昔とは思っていましたが、世界市場でのこの惨状には正直驚きです。いくら職人気質や高度な技術や繊細な情緒とか美があっても、産業であるかぎり売れなければ何の意味も無い。儲からなければ失敗。そういえば、世界で活躍する邦人を紹介するテレビ番組にも同じ臭いがします。(2009/11/13)

2003年7月20日のasahi.comに「米での日本製アニメ市場 鉄鋼製品の4倍」の記事がありました。米国での日本製アニメーション関連ビジネスの市場規模43億5911万ドル(約5200億円)で、日本から米国への鉄鋼輸出額の4倍。5200億円はコールドと呼ぶほど小さいとは思えません。(2009/11/10)

うーん。これはちょっと酷い記事ですね。世界の中で異質なアニメだからこそ、ブルーオーシャンになる可能性が大きいんじゃないですか?(2009/11/09)

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