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episode:30
「仕事を面白いって思えるのって、すごく幸せなことだと思わない?」

  • 阿川 大樹

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2009年10月20日(火)

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前回までのあらすじ

12年ぶりに大日本鉄鋼に戻った旭山隆児(あさひやまりゅうじ)の新部署、第三企画室の出社禁止期間が明けた。風間麻美(かざまあさみ)と楠原弘毅(くすはらこうき)の話を元にビジネスモデルの検証を始めた3人。本社管理部の日枝に呼び出された旭山は、大日本鉄鋼の危機を打ち明けられる。そこで旭山が下した判断は、驚くべきものだった。

「クレジットカードつくれますかねえ」

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 第三企画室が別会社になって、自分たちは大日本鉄鋼の社員ではなくなる。

 弘毅くんはそのことに少し抵抗があるみたいだ。

 無理もない。一流大学を出て、伝統ある世界企業であるはずの製鉄会社に就職したはずだというのに、組織図に載らない、髪の毛の赤い上司のいる、わけのわからない第三企画室などという部署に配属され、と思ったら、それがそのままいきなり従業員3人の零細企業になってしまうのだ。

 創業ゼロカ月従業員3人の会社にどれだけの信用があるのか。

 津久井さんの勤める茅ヶ崎南製作所の資金繰りについて、大日本鉄鋼が出資するならつなぎ融資に応じるといいながら、まもなく別会社になるのでそこからの出資になる、といっただけで、茅ヶ崎中央信用金庫はいい顔をしなかった。

「心配だったら、いまのうちにカードの申し込みしておいたら?」

 会社設立は10日後だ。第三企画室としてはもっとゆっくりでいいのだが、茅ヶ崎南製作所への出資を早くしなければならない。そのための投資契約を急がなくてはならないのだ。

 第三企画室が名乗ることになる会社の名前はまだ決まっていない。だが、書類の準備は本社管理部が進めているはずだ。

 弘毅くんは、ランチタイムに近くのショッピングモールの提携カードの申込用紙をもらって来て、さっそく書き込んでいる。

「これ、行くたびにATMみたいな機械を通すとポイント貯まるんですよ。僕、毎日やっちゃいますよ。風間さんも入ればいいのに」

 理科系的な緻密さがありながら、基本的に明るいのがコーキ君のいいところだ。

*  *  *

 自分はどうだろう。

 むしろウキウキしている。

 前の職場でのことだ。残業の夜、課長のセクハラに遭った。目の前が真っ暗になった。あの部署で任された仕事にやりがいを感じはじめていたところだった。だというのに、毎日課長の顔を見て仕事を続ける気持ちにはどうしてもなれなかった。せっかく仕事を楽しくできると感じた矢先に、仕事とは全然関係ない理由で辛く感じられてしまうなんて、なんと理不尽なのだろう。

 情けなくて情けなくて、毎晩、家に帰って泣いた。

コメント4

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