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家電王国に風穴開けた掃除機
「伝える」努力、積み重ねる

ダイソン

  • 小林 暢子

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2009年11月11日(水)

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新技術を駆使した掃除機で、日本市場に旋風を巻き起こす。
成功の背景には、日本法人の営業部門やコールセンターのたゆまぬ業務改革があった。
革新的な技術を、いかに顧客に、販売チャネルに伝えるか。既存の手法の踏襲は通用しない。
家電業界で急成長したダイソンの「売れる秘訣」の内側に迫る。(文中敬称略)

<日経情報ストラテジー 2006年11月号掲載>

プロジェクトの概要

 1993年に英国で創業したダイソンは、ゴミを遠心分離する「サイクロン技術」を採用した掃除機で急成長し、瞬く間に英国の市場を制した。98年に日本法人を設立し、通常の掃除機の3~4倍という高価格商品を発売。「家電王国」で戦いを挑んだ。

 当初はそのデザイン性ばかりが注目され、「ニッチなおしゃれ家電」のポジションに甘んじていたが、2004年春に投入した日本向け商品「DC12」で急速にシェアを伸ばした。金額シェアで14%を占め、松下電器産業、日立製作所に続く掃除機市場の3位グループに浮上した。

 急成長の鍵は独自の技術にあるが、それを市場に「伝える」ため、たゆまぬ努力を重ねてきたことも大きな要因だ。日本法人の設立直後から販売店への教育啓蒙活動を粘り強く行い、コールセンターでは「ダイソンファン」を作る顧客対応を目指した。

店頭の販売員は商品の特徴や機能を熟知し、来店客に丁寧に説明する。ダイソンの営業担当者による「教育」のたまものだ(コジマ用賀店にて) (写真:田中昌)

 東京・世田谷の住宅地に建つ大手家電量販店コジマの用賀店。掃除機売り場には、2006年9月にダイソン(東京・千代田)が発売した新製品「dyson plus」が並ぶ。

 「売れに売れている状態。金額シェアでは3割、台数シェアでも1割を超えた。目新しい商品がなく、地味な存在だった掃除機売り場が一気に活気付いている」。用賀店の店長を務める荒生和行は目を細める。

「誰も思いつかない製品を作りたい」と話すジェームズ・ダイソン。サイクロン技術の実用化までには、5000台を超える試作品を開発した (写真:荒川修造)

 dyson plusの店頭価格は7万~8万円。1万5000円から2万円台が主流の掃除機売り場では群を抜く高価格で、小売店にとっても利益の大きな商品だ。ダイソンの勢いに影響を受けたのか、最近は東芝などライバルたちも高額商品を提供し始めた。「エアコンや炊飯器など、ほかの白物家電でも高額商品が増えている。『高くてもいいものなら売れる』ことを証明したダイソンの影響は大きい」と荒生は指摘する。

 ダイソンは英ダイソンの日本法人として1998年に設立された。現会長のジェームズ・ダイソンが93年に創業した英ダイソンは、独自技術を駆使した高付加価値商品の開発によって、わずか3年で英国の掃除機市場で50%を超えるシェアを獲得した。欧州、米国でも高いシェアを誇る。

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