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第8話「だから自動車産業は宝の山なんだ。ボクには自信がある」

2009年11月11日(水)

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これまでのあらすじ

 ジェピーを辞めたロボット技術者、金子順平は実家のある豊橋に戻っていた。金子は公認会計士の西郷幸太の事務所を訪れ、団達也に会いたいと言った。

 達也は自分の会社、MTC(Management and Technology Consulting group)を立ち上げ、飯田橋に事務所を構えたものの、いまだに始動していなかった。西郷から連絡を受けた達也はすぐに豊橋に向かった。

 金子は達也と西郷に向かって、ジェピーの親会社となったUEPCがジェピーを解体し、スイッチの特許を管理する会社にしようとしていること、一方で、UEPC日本法人は、業容を拡大して、スイッチの生産を始めたことを告げた。

 そして鞄から携帯用のハードディスクを取り出し「ここに書き込んだプログラムがないと、ボクのロボットは動いてはくれません」と金子は言った。

 「金子さん。まさかそのロボットの制御プログラムを持ち出したんじゃあないでしょうね」

 西郷は金子の無謀な行動を知って戦慄した。
 だが、金子はなんの迷いもなくこう続けた。

 「このプログラムはボクが何カ月もかけて書き上げたものです。ジェピーのものではありません」

 「ロボット制御技術はジェピーの最高機密ですよ。確かにあなたの成果であることは否定しません。しかし、このプログラムは業務の中で作成したものでしょう。ジェピーは、在籍社員だけでなく、退職した者も含めて会社の秘密情報を漏洩したり、使用したりしないように徹底しているはずですよ。団さん、違いますか」
 西郷は達也の意見を求めた。

 「ボクが経理部長になった時は、ジェピーにはコンプライアンスやセキュリティーに関する規則も仕組みもありませんでした。これはまずいな、と思ったこと覚えています。それで、研究職の人には誓約書を書いてもらいました。金子さん覚えていますか?」

 「むっー。誓約書ですか…」
 「確かこんな内容でした」

 と言って、達也はその文言を諳んじた。

1. 自分が担当する研究開発の内容を他に漏らさないこと。
2. 業務上知り得た機密情報を他に漏らさないこと。
3. 不正な方法で機密情報にアクセスしたり、故意に取得したりしないこと。
4. 退職後も業務で知り得た情報を会社の許可なく、発表、公開、利用、配布しないこと。

 やっと金子は自分がしたことの重大さに気づいたのか、不安そうな表情を浮かべた。そんな金子を意識しながら、達也は続けた。

「「熱血!会計物語 ~社長、団達也が行く」」のバックナンバー

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「第8話「だから自動車産業は宝の山なんだ。ボクには自信がある」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長