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肝の据わった日本人がいた

【課題篇】内向型コールド・ジャパン

  • 細山 和由,黒澤 俊介

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2009年11月17日(火)

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 「COOL JAPAN」から「COLD JAPAN」へ――。足元の企業業績に明るさは見えるものの、冬のボーナスはお寒い限り、世界の株価も各国の財政支援の息切れを待っていたかのように不安定になり、二番底が話題にのぼる。

 冷え切ってしまったニッポンの突破口探しを狙って、「COLD」なニッポンの現状を最新の事例やケース=症例を豊富に取り上げながら理論的な切り口で分析、「COLD JAPAN」脱却と新たな成長のための〈処方箋〉の提言をめざした新シリーズ。10月の月間アクセスランキング上位に3本入ったのは世知辛い時代を映した結果だろう。

 連載は今後も「柔道」「寿司ロール」など身近なテーマを題材に、どうすれば「COLD」を抜け出せるのか話が深めていきます。本国内市場の凋落を前に気分新たにこれからの成長を模索している企業の経営幹部やキーパーソンの方々のヒントになれば望外の喜びである。


 「最高です。この日のために頑張ってきた。もっとも大きな目標だった」(日経ネット 2009年11月5日

 今月4日、米大リーグのワールドシリーズはヤンキースが松井秀喜選手の3安打6打点の活躍でフィリーズを7-3で破り、4勝2敗で9年ぶり27度目の優勝を飾った。松井秀は日本人初のシリーズMVP(最優秀選手)に選ばれました。

 冒頭の松井選手の言葉に心が熱くなる人も多かったことでしょう。

念願の“ワールドチャンピオン”になった松井© AP Images
画像のクリックで拡大表示

 「この日のため」の「もっとも大きな目標」。それは“ワールドチャンピオン”となることでした。

 「ワールドチャンピオンになりたくてヤンキースに来た。今までで最も大きな思い出になると思う」(日経ネット 2009年11月6日

 もちろんここでいう“ワールドチャンピオン”は米メジャーリーグベースボールにおける優勝チームへの呼称であり、今年3月に開催されたWBC(ワールドベースボール・クラシック)では日本が優勝したことも記憶に新しいですね。

 しかし、松井は2003年に「野球の本場」アメリカに来て以来ずっと「ワールドチャンピオンになるための力になりたい」という抱負を抱いていました。

 そこには、「本場」で活躍したいという長年の執念が感じられます。

コールド・ジャパンの要因は「諦め」?

 新シリーズも早5回目、折り返し地点が来ています。ありがたいことに読者の皆さんから多数のコメントを頂戴して参りました。

 第1回第2回でとりあげたコンピューター分野に関しては、「『官僚たち』に保護されなくても海外進出を実現している企業は存在する」「日本国内で大きくなっただけ凄いのだ」と多数のご指摘をいただきました。

 また、先週までの第3回第4回でとりあげたマンガ・アニメにおいては、「文化的な人気があることとビジネスとなることは異なる」「相当浸透しているし、健闘している」、だから「仕方ない」「指摘する方が『コールド』だ」と諌めるお手紙も複数いただきました。

 しかし、はたして、それで良いのでしょうか?

 筆者たちが所属する研究会で提起した「コールド・ジャパン」の定義は、

1. 日本国内で独自の付加価値と進化を遂げており、大きな市場を形成している。
   
2. 世界に羽ばたく可能性がある。
   
3. にもかかわらず、世界でビジネスを確立できていない。
   
4. にもかかわらず、「それで良い」と諦めている。

 ここで大切なのは3番目ではなく、4番目のポイントです。

 第3回で挙げた「ガラパゴス」の例も、ほんとうにニッポンがガラパゴスな市場になっているかではなく(実際、世界で日本をガラパゴスと批判する声は聞こえてきません。)、日本国内のみで「おれたちはガラパゴス」なのだと語る、自身に言い訳したくなる気分に課題があるのではないか、という提起でした。

コメント39件コメント/レビュー

なぜ、当時のソニー・トヨタは大きなリスクを冒して海外進出に挑んだか?答えは簡単で、当時のソニー・トヨタはベンチャー企業で失うものは少なく、また、日本は貧しく国内市場は小さかったからでしょう。その後の日本経済は「奇跡」と言われる成長を遂げ、その中で大企業にとってはシェアの高い国内市場でぬくぬくとしている方が「合理的」となったわけです。しかし、国内市場が今後縮小する中で、現在の生活水準を維持しようとすれば海外に出なければならないことは明白。食品分野での世界1(ネスレ)、2位(ユニリーバ)が共に小国(スイス、オランダ)であることは象徴的です。TT(2009/11/24)

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なぜ、当時のソニー・トヨタは大きなリスクを冒して海外進出に挑んだか?答えは簡単で、当時のソニー・トヨタはベンチャー企業で失うものは少なく、また、日本は貧しく国内市場は小さかったからでしょう。その後の日本経済は「奇跡」と言われる成長を遂げ、その中で大企業にとってはシェアの高い国内市場でぬくぬくとしている方が「合理的」となったわけです。しかし、国内市場が今後縮小する中で、現在の生活水準を維持しようとすれば海外に出なければならないことは明白。食品分野での世界1(ネスレ)、2位(ユニリーバ)が共に小国(スイス、オランダ)であることは象徴的です。TT(2009/11/24)

上海在住6年。事業は成功しているが、設立時社長のワンマンな判断がなければ決してスタートしていなかった。「無謀」、「クレージーさ」=挑戦を許容する文化がなければ成功はありえない。合議制の良さもあるが、ともすると誰も責任をとらない、とてもつまらない会社になってしまう。日本の良さは、会社を自分と重ねて頑張れること。これを生かしてもっと挑戦を許し、苦労しても面白い人生を社員に送らせてやりたい。(2009/11/19)

非常にカンタンな話で、昔みたいに海外市場で頑張って成長しても、今は実態として多くの個人には利益が還元されないことが予想できるからでしょう。今更ですが海外市場とは販路としてだけでなく、労働市場であり調達の市場でもあります。グローバルな競争を目指すほど、日本の企業でも日本で生産する必要がなくなる。経営者としては世界に打って出て儲けたいだろうけど、ほとんどの働いている人にはあまり関係のないお話なんですね。一部の有能な人はそんな日本企業で高待遇を得られるでしょうが、そんな人は海外企業もほっておかない。企業の大部分の普通の人にとっては訳のわからない新興国で苦労して、うまくいってもどうせ利益はほとんど吸い取られちゃうでしょう。こんな状況で「ホット」ならそりゃただの性格ってものです。(2009/11/19)

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