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episode:33
「この世の中には自分で仕事を作る人間と、仕事を与えられる人間という、二種類の人間がいる。」

  • 阿川 大樹

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2009年11月17日(火)

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前回までのあらすじ

12年ぶりに大日本鉄鋼に戻った旭山隆児(あさひやまりゅうじ)の新部署、第三企画室の陣容は、風間麻美(かざまあさみ)と楠原弘毅(くすはらこうき)と旭山の総勢3名だ。根城はみなとみらいのマンションの一室。悪化する本社の財政事情を聞いた旭山は、状況を逆手にとり部署の独立を決断する。新会社の名称はオルタナティブ・ゼロと決まった。

 会社を作るのは楽しい。もっと正確にいえば、仕事を作るのが楽しい。

 第三企画室が、株式会社オルタナティブ・ゼロになり、いよいよ書類上も独立した会社になった。否が応でも、みなのテンションが高まっているのがわかった。

画像のクリックで拡大表示

「会社のロゴなんですけど、こんなのどうでしょう」

 弘毅くんがプリントアウトを差し出した。反応をうかがうような表情が意外に可愛い。けれど、カワイイなんてボキャ貧すぎるし、もちろん成人男子に向かって言うのは失礼だから口にはしない。

「おお」

 声を挙げたのは〈社長の〉旭山さんだ。

 そこには、ニワトリの赤いトサカをデフォルメしたらしい赤いギザギザが描かれ、それに重なるように黒くしっかりした字体で「alternative zero」の文字が重ね描きされていた。

 赤い鮮烈なギザギザと黒く太いフォント。

 精悍で、斬新で、そして強さを感じさせる。

「カッコイイじゃないか。どうしたんだ、これ。楠原がデザインしたのか」

「まさか。僕、美的センスはゼロですから。大学時代の友人で建築学科のやつに頼んでデザインしてもらったんです」

「そっかぁ、テスタ・ロッサね、これ」

「ええ、旭山さんのヨットの名前です。初めて諸磯のヨットに乗せてもらったとき、ピンときたんです」

 旭山さんがうれしそうにしている。

「テスタ・ロッサはフェラーリの名前として有名ですが、意味はイタリア語で〈赤い頭〉。旭山さんは、会社を辞めたとき、髪を赤く染めて、それまでと違う人生を送るのだという、自分への意思表示をしたんだとおっしゃいましたよね。それって、つまりオルタナティブ・ゼロのゼロ、大日本鉄鋼が違う会社になるための第三企画室という自分たちの原点だと思ったんです。そのことを忘れないようにしないと、この会社が存在する意味がない」

 弘毅くんは淀みなく考えを言葉にしていた。すでに彼なりにいろいろなことを考え抜いているのだ。

「どうです。旭山さん。わたしはすごくいいと思いますけど」

「まったく異議なしだ。素晴らしいのひとこと」

「よかった。正直、却下されたら、かなりがっかりするところでした」

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