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ヒットはテレビで作られる

アカデミー賞受賞でも喜べない日本映画

  • 上山 信一,花岡 泰士,杉本 直也

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2009年11月18日(水)

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 2009年上半期の国内での、国内映画の興行収入ランキングの1位は「ROOKIES-卒業―」(興行通信社調べ)となった。この映画は昨年TBS系で放送された人気スポーツ根性ものドラマの映画版だった。

映画の人気はこれからも持続するのか?(写真はイメージ)
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 さらに、5位には「名探偵コナン」のシリーズ。さらに8位には往年の大人気番組「ヤッターマン」のリメイク版がライクインしている。この動きは、日本映画の最近の人気が本当は何によって導き出されているかを浮き彫りにしている。

 一時期、日本映画は“絶滅”の危機に瀕していると言われた。しかし、この数年は「たそがれ清兵衛」「殯(もがり)の森」など多くの作品が海外で評価される。最近でも「おくりびと」が米アカデミー賞外国語映画賞を受賞するなど、復活が目覚しい。国内のスクリーン数や興行収入も伸びている。

 そしてついに2006年には日本映画の興行収入が洋画を上回った。これは1985年以来の出来事である。だが今後はどうか。“復活”の背景にあるビジネスモデルを検証してみたい。

興行以外の収入が大半

 まず市場の大きさを押さえておこう。わが国の映画(アニメを除く)の市場規模は約7500億円と推計される。おおよその内訳は興行収入が2000億円、セル・レンタルビデオが3300億円、地上放送700億円、衛星放送約1000億円、CATV200億円、PCネットワーク配信200億円程度と推計されている。

 邦画と洋画の内訳はどうか。興行収入についてのみデータがある。これによると邦画が約1100億円、洋画が約1000億円となっている。

 最近、日本映画が復活してきた背景には、テレビ局の関与がある。テレビは草創期には映画と競合すると考えられ、両者はある種の対立関係にあった。だが、次第にテレビ局が映画番組を放送する共存関係に移る。

 さらに最近では、テレビ局が映画制作にも入ってくる関係になった。これを象徴するできごとが2009年1月の日本テレビによる日活の株式の34%取得である。

 近年の日本映画は映画会社が単独で制作するものが減った。テレビ局や広告代理店、銀行、商社などが資金を出し合って映画を作る「制作委員会方式」が定着している。特にテレビ局主導で制作し、プロモーションが行われ全国ヒットする例が目立つ。

 『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年、フジテレビ制作)、『花より男子 ファイナル』(2008年、TBS制作)などが典型だ(これらを以下では「メジャー系」と呼ぶ)。

ヒットはテレビで作られる

 メジャー系の作品は人気テレビドラマを映画化したものも多い。これらは既にテレビで知名度を得ているため、興行収入が見込みやすく、企画も通りやすい。

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