「リーダーには「型」がある」

21世紀型のリーダーを再定義する

【最終回】パーソナルネットワーキング:最後は個人のバリュー

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2009年12月10日(木)

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 初回に、リーダーの役割として「人材を育成すること」「変革を起こすこと」という話をしました。そして、米ゼネラル・エレクトリック(GE)は、リーダーを養成しようと、熱心に人材教育に取り組んできましたし、これからもその姿勢に変わりはありません。

 ただし、ウェルチ(GE前会長兼CEO[最高経営責任者]のジャック・ウェルチ氏)の言葉を借りれば、「30万人の社員がリーダーであってほしい、でも全員がマネジャーである必要はない」。リーダーとマネジャーは違うのです。

 マネジャーは、基本的にはリーダーで、かつ、組織をまとめたり結果を出すチームを作ったりできるスキルを持っている人です。ここで言えるのは、GEでは原則として誰もがリーダーでなくてはならないということです。

全世界から知見を集める

日本人として初めて、米GEのコーポレート・オフィサー(本社役員)となった藤森義明氏(写真:村田 和聡)

 では、GEはリーダーにどのような素養を求めているのか。1980〜90年代に定義したウェルチのリーダーシップ像があります。そして、2000年にイメルト(GE会長兼CEOのジェフ・イメルト氏)がCEOに就任した時のリーダーシップ像もあります。

 つまり、時代に合わせて、リーダーの定義は違っています。そして、今は定義を見直すタイミングだとGEでは考えています。

 今年、イメルトがEDC(Executive Development Course=エグゼクティブ・デベロップメント・コース)という研修で与えたテーマが、まさに「21世紀型リーダーの再定義」なのですから。EDCは、副社長や副社長候補などの社内トップレベルを対象に、年に1回、3〜4週間をかけて実施しています。

 参加メンバーは、テーマ課題の解を求めて、世界中の様々な優れた会社を見て回りました。そのうちの数人は日本にも来て、6〜7社を訪問しました。

 もちろん、日本だけではありません。欧米の先進国から、BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)といった新興国も含めて、世界各国、全部行きます。それこそ何百社とあって、どういう会社が何を考えているのか、知見を集める。

GEのリーダー研修の場、通称「クロトンビル」(ニューヨーク州)

 こうして作り上げた定義を基に、20代後半から30代を徹底的に教育していきます。10年先を見据えれば、ちょうど30代後半から40代となり、会社のコアになる人材ですから。今後10年、15年経った時の新しいリーダーシップ像とはどうあるべきなのか、今のうちからいろいろと研究しているわけです。

 その中には、ウェルチやイメルトによる定義と重複するものもあるでしょうし、新しく入ってくる要素もきっとあるでしょう。

 その中で、多分、重要な要素として出てくるだろうと私が考えているのが、「個人がどういったバリューを持っているか」という点です。この解の1つとして、パーソナルネットワーキングが欠かせないんじゃないか、非常に大事なのではないかと考えています。

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著者プロフィール

藤森 義明(ふじもり・よしあき)

藤森 義明日本GE社長兼CEO(最高経営責任者)、米GEシニア・バイス・プレジデント。東京大学工学部卒業、米カーネギーメロン大学でMBA(経営学修士)を取得。日商岩井を経て1986年に日本GE入社。1997年10月にGEメディカル・システムズ・アジア プレジデント兼CEOに就任、日本人で初めて米GEのコーポレート・オフィサー(本社役員)になる。2001年から米GEのシニア・バイス・プレジデント及びCEC (執行役員会議) メンバー。2005年1月から日本GE会長及びGEマネーアジア プレジデント兼CEO。2008年10月より日本GE社長を兼任、2009年1月より現職。



このコラムについて

リーダーには「型」がある

ジャック・ウェルチ氏に代表される、強いリーダーを輩出する米ゼネラル・エレクトリック(GE)。年間に10億ドルを人材教育に投入、リーダーの育成に余念がない。その根底にあるのは、リーダーの条件とは、個人に与えられた才能=個性ではなく、標準化可能な技術=型であるという考え方だ。そのGEで日本人として初めてコーポレート・オフィサー(本社役員)となった藤森義明氏が、GEのリーダーに求められる「型」を語りつくす。

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