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「届いた瞬間からシアワセ」、売り上げを伸ばす魔法の箱

顧客や社会への企業姿勢を、消費者は敏感に感じ取る

  • 藤野 香織,榊 理恵,中津川 あや

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2009年12月4日(金)

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 「こんばんは~! 遅れてごめんなさいっ!」。榊理恵がダイニングカフェの扉をバタンと音を立てて開き、飛び込んできた。その姿に藤野香織はワイングラスを傾けながら微笑み、中津川あやは「もう、オードブルからいただいちゃってま~す♪」と、牡蠣のオーブン焼きを頬張っている。

 月に2回、金曜の夜。カウンターでは3人の女子が盛り上がる。もちろん、女子ならではのコスメ、ファッション、恋バナ・・・というのもなくはないが、一番盛り上がるのは「通信販売」のこと。

 それぞれに通販業務に関わる3人組「ツーハン・エンジェルズ」は、消費が踊り場に来ていると言われる今、どうやって通販を盛り上げるかを常に考え、意識している。だから飲みの話題も、いつしか「通販」になってしまうのだった。

 牡蠣をつまみながら、香織がつぶやいた。「牡蠣、かあ・・・。宮城県の実家では、東京の親戚にお歳暮に贈ってたなあ」。「ええっ! し、親戚にしてっ!」と香織の肩を揺さぶる理恵。

 「そろそろお歳暮の時期よね。最近はデパートだけじゃなく、カタログやネットでお歳暮を贈ることもかなり一般的になって、通販が盛り上がる時期だわ」と、香織はあっさりスルー。「かつてはデパートからの包装紙がステータス、っていう風潮もあったんだけどね」と女子3人組の名付け親であるダイニングカフェのマスターが口を挟む。「この不況のせいで、最近は包装とかの外側にこだわらなくなったって。で、その中身も、より実用的な洗剤や油なんかが好まれる、って言うよね」と、あやが解説する。

 それを聞いた理恵が何かを思い出したようだ。「そう言えば、この間、友達の引っ越しを手伝った時、キレイな柄のダンボール箱をいくつも見かけたの。デザインがいいから捨てるのがもったいなくて、ついつい取っておくんですって」。

 「あー、その気持ち分かる! デザインが素敵な箱なら『見せる収納』にも使える。で、目につくから、またあそこで買おうかな、ってふと思ったりして」とあやも頷く。「友達も同じこと言ってた。でね、商品を届ける箱って意外に大事なんじゃないかな、と思うのよね」

 届ける「箱」にファンがつく? ――ここには、何かしら消費者心理を読み解くヒントが隠されていそうだ。

某通販会社の「残念な箱」

 小物2点を注文したところ、縦32センチメートル×横45センチメートル×高さ13.5センチメートルの大きな箱で届きました。開く前の第一印象は「で、でかっ!」・・・。もしや間違った商品が届いたか? それとも頼んだ物以外にもおまけが入っている?

 開いてみると、箱の中には緩衝材とおぼしき、くしゃくしゃに丸められたクラフト紙が押し込まれており、購入した商品はその中に埋もれてしまっていました。

ゴミ捨ての手間を考えると、商品が届いた喜びも半減してしまう

 箱のデザインはほぼ無地。女子にありがちな「とっておきたい」気持ちも当然刺激されず、「緩衝材と段ボールは別の日にゴミに出さないといけないし、箱が大きいから持ち出すのも大変・・・」と、処分する時の面倒さばかりが思いやられてしまいます。

 ここに限った話ではありません。健康食品でたった1つの小さな薬びんが、ふた周り以上大きな箱に入っているケース。逆に、箱の中にさらに隙間なくたくさんの箱が入っていて、取り出すのにも捨てるのにも苦労したケース。あなたも思い当たる節はありませんか?

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