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episode:36
「時間と夢こそがプライスレスだからだ」

  • 阿川 大樹

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2009年12月8日(火)

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前回までのあらすじ

老舗 大日本鉄鋼の3人だけの部署、第三企画室は新会社、オルタナティブ・ゼロとして独立した。旭山隆児(あさひやまりゅうじ)は社長、風間麻美(かざまあさみ)は第三企画室室長、楠原弘毅(くすはらこうき)は次長だ。新規事業として風間が手がける、茅ヶ崎南製作所の案件は佳境に入りつつあった。

「堂本さん、ガレージ村の仲間になったのは重山さんのブログがきっかけだったとおっしゃってましたよね」

画像のクリックで拡大表示

「そうなんだ。なにしろ、まったくの素人だったもんで修理に行き詰まっていてね。それで同じCB750Fの修理というキーワードでネットを検索していたら、偶然、重山のブログが見つかった。連絡を取ってみたら、茅ヶ崎にガレージがあるから遊びに来いというんでね。まあ同好の士だから、すぐに仲良くなって、いろいろ教えてもらうようになった。そのころは、今みたいにちゃんとしていなくて、ずっとひどい掘っ立て小屋だった」

 もっとも自分にはいまでも掘っ立て小屋に見える。

 けれど、いまのガレージを建てるときには、ちゃんとプロの大工の手が入っているのだと、以前に聞かされていた。工場の建物がどれも質素であるように、バイク整備には、雨風を凌ぐことができて鍵がかかる場所であれば、外観には頓着しないのだ。

「堂本さんのナナハン、レストアしている途中の写真とかないですか?」

「ああ、もちろん、たくさんあるよ」

 ガレージの隅の棚を掻き回して探すと、すぐにCDだかDVDだかが出てきた。

 それを手慣れた操作でパソコンに入れて何回かクリックすると、ずらりと写真の一覧が現れた。

 錆びてくすんだ「使用前」から始まって、タイヤもエンジンも外されてフレームだけの状態になった写真、錆びたマフラーと錆が落とされたマフラー、洗い油から引っぱり出されたチェーン、分解されたヘッドやカムシャフト、途中が切れている古いガスケットと新品のガスケット、そして、あらためて組み上げられてオートバイに戻っていく姿、完成してそれはもうさまざまな角度から丹念に撮影された新品同様のマシン。

(ガレージ村に出入りするうちに、わたしも、部品の名前をずいぶんと覚えたのだ)

「すごいです」

 見事な質感で機械が写真に納められていた。

 どの写真にも、機械への愛情が感じられる。

「この写真の金属の質感。堂本さん、写真お上手ですね」

「修理中のようすをちゃんと撮ろうと思って、一眼レフを買って写真の勉強もしたんだよ」

「え、それはすごい」

 バイクの修理に夢中になって、その写真を撮るためにカメラの勉強までするなんて。

「第三企画室、出動す ~ボスはテスタ・ロッサ」のバックナンバー

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