前回は、ひどい会議の例を取り上げました。ただ、そういう会議が日本で行われてしまっているのも、致し方がないかな、とも思います。というのも、日本で売られているベストセラーになったという会議の本を、私は以前に読んだことがあったからです。そこには、信じられないようなアドバイスの数々が並んでいました。
“なぜ、どうして、と質問するのはやめよう”
“犯人捜しをしてはいけない”
“司会は第三者に頼もう”
これはほんの一例で、それこそ、もうありえない驚愕の内容が続出していました。ところが、こうした、デタラメとしか思えない内容がたくさん書かれた本の中には、なんと10万部を超える売れ行きになったものもあるというのです。
なるほど、世の中で行われている会議の実態がいかにひどいものか、まさに示していると私は感じました。今やっている会議がうまくいかないので勉強をしようと本を買い求めているはずなのに、こんなものを参考にしていたのでは、まともな会議など、ますますできるはずがない、と思いました。
売り上げ低迷も部下の不満も社内の一体感も…
100年に一度とも言われる未曾有の不況が襲っています。ここにきて一層多くの課題に直面している企業は少なくないでしょう。私は、その課題をすべて着実に解決していく手段として、間違いなく会議が有効であると断言したいと思います。会議は必ず、あなたの会社や、あなたの組織を変えることができます。例えば、こんな悩みも解決してくれるのが、会議なのです。
・売り上げや利益が低迷している
・従業員に覇気がない
・部下の不満が大きい
・リーダーの意識を部下が理解してくれない
・人材がなかなか育たない
・物事がなかなか決められない
・社内に一体感がない
・現場で起きていることをリーダーが知らない
・社員に当事者意識がない
・派閥ができてしまった
きちんとした効率のよい会議ができれば、会議はどんどんやるべきだと思います。ただなんとなく集まる、ああでもない、こうでもないと意見を言い合うだけで結論が出ない、ついには多数決で物事を決めてしまう。そんなものは、会議と呼ぶことはできません。会議とはもっと戦略的に使えるものだと思っています。
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1947年千葉県生まれ。ドイツ・ハイデルベルク大学留学後、72年に上智大学外国語学部ドイツ語学科卒業。極東ドイツ農産物振興会、メリタジャパン、メリタ香港の勤務を経て83年にトリンプ・インターナショナル(香港)に入社、リージョナル・マーケティングマネージャーを最後に86年よりトリンプ・インターナショナル・ジャパンに勤務。87年代表取締役副社長、92年に代表取締役社長に就任し、2006年に退任。同社は毎日開催される早朝会議での即断即決経営を武器に19年連続増収増益を達成。2004年には『平成の名経営者100人』(日本経済新聞社)の1人に選出された。2008年、第37回ベストドレッサー賞<政治・経済部門>を受賞。







