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【最終回】社長と社員が共に自己実現をめざす『第三の経営』

ディス・イズ・ジャパンウェイ(2)

  • 武田 斉紀

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2009年12月21日(月)

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 前回のコラム、「第11回 日本企業は、日本らしい『第三の経営』をめざせ」では、長らく外の世界を知らなかった日本企業が、欧米、特に米国の考える経営の影響を大きく受けてきたこと。中でも理念やポリシーを明確にもっていなかった企業は妄信してしまったことに触れました。

 前回のコラムから読み直したい方はこちらから

 バブル期、いえ高度成長期にはすでに始まっていた『第一の経営:利益至上経営』。そして第一の経営の次なる姿として、同時に人間がもつ次なる欲求として発生した『第二の経営:名誉追求型経営』

 しかし、これらの経営では満たされない人間本来の欲求がありました。心理学者マズローが『欲求5段階説』で最後にあげた「自己実現の欲求」です。今回は、自己実現をめざす『第三の経営』についてお話ししていきます。

問題は、利益と名誉の追求ではなく、経営の暴走

 『第三の経営:自己実現型経営』では、利益や名誉を求めてはいけないと言っているわけではありません。利益がなければ従業員に給与をしっかりと払って雇用を維持することもできないし、事業への次なる投資も、株主への還元もできません。利益なくして経営なしです。

 賞賛を浴びる、特別な賞を与えられるといった名誉も、「社会の役に立ちたい」という自己実現にとっては、わかりやすいバロメーターなのかもしれません。

 利益や名誉をめざすことが経営者にとっての原動力となり、戦後日本の復興や成長につながったことも無視はできません。これにより敗戦国・日本は豊かになれたのです。

 問題は利益や名誉の追求に暴走してしまうことにあります。経営の暴走は、巻き込まれた従業員を疲弊させ、1970年代に発生した公害問題など、社会に深い爪痕も残してきました。バブル崩壊やリーマンショックでは、大いに儲けた一部の人たちの陰で、多くの人が路頭に迷いました。

理念やポリシーで暴走を食い止めたからこそ、老舗企業

 『第7回 景気回復を遅らせている日本の「あうん」経営』でも書きましたが、世界中で250年続いている企業の3社に2社は日本企業です。200年以上の企業が約1000社、100年以上は約2万社も存在します。

 世界一の「老舗大国」日本の発展をこれまで支えてきた企業も、利益は追求してきました。ただ彼らには信じる理念やポリシーがあって、それを頑なに守り続けることで、利益や名誉の追求に経営が暴走することを防いできたのです。

 「顧客や社会の満足を超えて儲けることは、結果として信頼を失うことになり、会社として長続きしない」。老舗企業の経営者たちの経営上の戒めは、家訓や社是の言葉となって引き継がれていきました。

 日本の老舗企業は、現在のコンプライアンス(法令順守)のように、自らを戒める“守り”のためだけに言葉を引き継いできたのでしょうか。いいえそうではありありません。彼らにはそれぞれ実現したいことがあって、実現を邪魔する心が芽生えないように、そして実現に向けて邁進するために、家訓や社是を定めていたのです。

 もう一つの特徴は、家訓や社是が経営者だけのものではなく、全員に伝えられ徹底されていたという点です。理想を掲げて、社長と社員が共に自己実現をめざしてきました。

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