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これからは“逃げ続ける”ことが最大最高の競争戦略になる

  • 細山 和由,黒澤 俊介

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2010年1月12日(火)

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 当連載もこれが最後となりました。

 2カ月にわたって、筆者の拙い論考について、忌憚ないご批判等々、色々なコメントを寄せて下さった読者の方々に感謝をしたいと思います。

 様々なコメントを拝読しながら、色々な考え方があるのだというごく当たり前のことを感じました。我々の連載だけで、これだけの賛成・反対の意見が寄せられるのですから(多少反対のご意見が多いような気もしております、笑)、そもそも世の中にはもっともっと色々な考え方があるのだろうなあと。そして、そういった考え方が、お互いに色々作用して、意思決定はなされ、物事が進んでいく。今更ながら、私はそのプロセスの不思議さを考えています。

 さて、前回で予告させて頂いた通り、最終回では、今までお話してきたことを前提とした上で、企業の意思決定や成長について考えていきたいと思います。

会社の中の意思決定

 冒頭で述べたように、1つの課題を取り上げたときに、世の中には色々な意見が存在しています。何も整理していないとすれば、まさにホッブズが言うような「万人の万人に対する闘争」のような状態になってしまいます。一言で言ってしまえば「カオス」です。

 しかし、人間は集団を作って生きているわけですから、あまりに色々な意見があったとしても、何も進まず、何も決まりません。だからこそ、民主主義の考え方も生まれ、集団を組織として再構成し、それぞれの権限や役割を規定し、色々な考え方を整理し意思決定をできるようにしてきたわけです。

 会社も人間の集団ですから、色々な考え方を集約し、組織としての意思決定をするような制度を取り入れています。株主総会、取締役会、そして稟議制度。どれも、みなそうです。そのような制度は、効率的かどうかは別にして、何らかの形で意思決定を行うために取り入れられたものです。

 会社の意思決定の仕組みに具体的な案件がのったとき、どのように話は進んでいくのでしょうか?

 今更私がどうこう言う前に、賢明な読者の皆さんはもうお分かりでしょう。主に2つのケースが考えられます。

 1つはトップがYes/Noを鶴の一声で判断してしまう場合。豪腕経営者などが企業を率いている場合などでは、このパターンが多いかもしれません。

 もう1つは、担当、中間管理職、そしてトップマネジメントなど、それぞれの意思決定のレイヤーでコンセンサスをとった上で、Yea/Noを決定するパターン。日本において、通常はこのようなパターンが多いと思われます。

 一般的に、前者は「トップダウン」と呼ばれており、後者が「ボトムアップ」と呼ばれていることは付け加える必要もないでしょう。

「トップ」って何?

 以前、私がCFOを勤めていたIT系の上場企業でのことです。

 日曜日、都内のとあるところで個人投資家向けの説明会を無事終了し、後片付けも済み帰ろうと思っていたとき、説明会でプレゼンを担当してくれた創業者兼会長に「ちょっと打合せをしたいんだけど」と声をかけられました。

 会長はもともと創業者であり、創業以来社長を務めていたのですが、半年ほど前に社長業を共同創業者に譲り、現業からちょっと離れ、私と一緒にIRに注力する一方で、新規事業やM&A等に専念していました。立ち話で済むレベルの話ではなさそうだったので、近くの喫茶店に入ったのですが、そこでの彼の第一声は衝撃的なものでした。

 「辞めようと思っている」

 私は問い返すこともなく、しばし呆然としてしまいました。

 今でこそ社内のオペレーションからは遠ざかっていますが、古参社員からは精神的な支柱として頼られる存在であり、創業以来その会社を手塩にかけて育ててきた実績は誰もが評価するところで、その会長が社を離れるとなれば……。社内の混乱や株価等のことが私の頭をよぎりました。

 そんなに長い期間を一緒に過ごした仲とは言えませんが、会長の人柄はそれなりに分かっていました。基本的には「おれ流」の人でしたから、止めても翻意するとは思えません。私の頭の中から「慰留」という二文字は直ぐに消えました。

 ただ、事実上のオーナーであり(当時で約25%程度の株式を保有していました)、自ら望んで会長になり、「株主軽視」と言われていたその会社をIRに注力することで市場と対峙させた。そしてそれは直ぐに花開き、株価的にも好調。それに加えて、新規事業開発やM&A等で業容を拡大するといった路線を敷き、自らそこに専念している。現業から離れたと言っても、信頼できる共同創業者がしっかりと目を光らせており、業績も悪くない。

 そこに何の不満があるのか? 当時の私にはまったく分かりませんでした。

 「どうしてですか?」と私はおもむろに聞いてみました。

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大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長