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リーダーよ、会社の真ん中で“愛”を叫べ!

上司と部下、同僚同士も、ユーモアでつなぐ“愛”を

2010年1月14日(木)

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 笑う門には福来る、とはいうけれど、「福=長生き」というわけではないのかもしれない……。ふとそんなことを考える出来事があった。

 笑いの研究で先駆的存在の社会学者、木村洋二・関西大学教授が61歳という若さで昨年夏に他界したことを、つい先日、知ったからである(関西では有名な先生だったので、ニュースなどでも報道されていたそうなのだが、私は知人から聞いて初めて知りました)。

 木村教授とは数年前、ラジオ番組でご一緒したことがあった。当時、木村先生は世界初の「笑い測定器」なるものを開発し、注目を浴びていた。測定システムは、被験者の横隔膜周辺につけた感知器を使い、笑う時に生じる筋肉の動きを測って笑いを数値化するもので、30年間にわたって笑い研究に没頭し続けた木村先生が誇る“大発明”だった。

 測定システムで測れる振動波は、独自の単位である「aH(アッハ)」で数え、笑いの量を算出する。

 「大笑いする時は、アッハッハがガッハッハになるでしょ。大きい単位はギガだから、超大笑いは『GaH(ガッハ)』。面白いでしょ?」と言いながら、木村先生はガッハッハと笑っていた。

笑いは笑いを生み、世の中を明るくする

 先生はいくつかの実験結果も紹介してくれた。たとえば、測定器のお披露目実験では、お笑いコンビのショートコントを30代の母と5歳の娘に見てもらい、笑いを測定した。すると母親のaHがゼロに近かったのに対し、娘は40aH以上を記録し、「子供ほどよく笑う」ことが証明されたという。

 また、笑いが伝染する、という実験の話は特に面白かった。人間は笑っている人と目が合うと、つられて笑いだし、その笑いが再び笑いを誘い、どんどんと笑いが増幅していくのだそうだ。それが女性3人の実験でわかったという。

 びっくり箱で女子学生を驚かせたところ、1人がケラケラ笑い始めた。最初はあまり笑っていなかった女子学生が、大笑いしている女子学生と目が合った瞬間、大笑いをはじめた。するともう1人の女子学生も笑いだした。後からビデオを再生してみると、3人目の学生も、一瞬笑っている学生と目が合い、その瞬間から大笑いを始めたという。

 よく笑う人といると、「あ~、今日は良く笑った」などと自分でも驚くほど笑ってしまうことがある。ケラケラ笑う人と一緒にいると、いつの間にか笑いが絶えない時間が過ぎる。講演会などでも、私のつまらないジョークに声を立てて笑う人が1人でもいると、会場全体に笑みが広がり、私も調子に乗ってつい冗談ばかり言い続けてしまうことがある。こういった現象も、すべて笑いが伝染した結果だったのかもしれない。

 笑いは笑いを生み、世の中を明るくする。なのに、「最近の世の中は、笑いが減った」と木村先生は嘆いていた。

 確かに今の世の中、笑いがない。お笑いブームとかなんだとか言っても、一発ギャグばかりで、何がおかしいのかよくわからない。ニュースを見ても、殺人だの、麻薬だの、不景気だのと、笑えるニュースが1つもない。

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「リーダーよ、会社の真ん中で“愛”を叫べ!」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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