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第17話「在庫を下請け会社から仕入れた商品に見せかけたんです」

2010年1月27日(水)

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これまでのあらすじ

 団達也は会計士、西郷幸太の紹介で日野原工業を買い取ることを決め、社長の日野原五郎が入院している病室で株式譲渡契約書に署名した。日野原は膵臓ガンに侵されており、手術を翌日に控えていた。

 しかし、日野原は巧みに決算書を操作していた。達也と西郷はその“からくり”をまだ解明できていなかった。

 ジェピーのロボット技術者だった金子順平は、親会社となった米国の大手電子部品会社UEPCのやり方に不満を覚えて会社を辞めた。その時、金子はロボット制御の要となるプログラムを勝手に社外に持ち出していた。

 深夜、金子が帰宅すると玄関前で2人の男に誰何された。金子はとっさにその場から走り去った。

 UEPCの生産技術研究所の生産技術部長、アンソニー・ホワイトは上海工場の稼働を目前に控えているのにロボットの動作が思い通りにならず、追い詰められていた。

 

サンディエゴ空港

 三沢が北米大陸を訪れたのはこれが初めてだった。いままで渡米のチャンスがないわけではなかった。だが、日帰りであったとしても、この地を踏む気にはなれなかった。

 英語が苦手というだけではない。三沢にとって味噌と醤油なしの食事で何日も生活するのは拷問以外の何物でもない。それに、あのガリバーのような巨体、人形のような真っ青で大きな目の連中と、どのように間合いをはかればいいのか分からないからだ。

 だから、UEPCのCEO、マイケル・ウッズから渡米の要請があったときは、断るつもりでいた。予定通り年内に退職して、故郷の私立大学で非常勤講師でもしながら、釣りと読書三昧の日々を送ろうと決めていた。

 だが、そうはいかなくなってしまった。ジェピーで一番目をかけていた金子に、ロボットの制御用プログラムを生産技術部長のアンソニー・ホワイトに直接渡す、と約束したからだ。

 金子は明言を避けていたが、どうやら故意にこのプログラムを別のプログラムに差し替えていたようだ。もしそうだとしたら、金子の将来はない。金子も事の重大さに気づき、あの団達也を介して、三沢に返却を頼んできたのだろう。ここは最後のお勤めをするしかない、と三沢は渡米を決意したのだ。

「「熱血!会計物語 ~社長、団達也が行く」」のバックナンバー

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「第17話「在庫を下請け会社から仕入れた商品に見せかけたんです」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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