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――常識の源流対論・北城 恪太郎 (その2)

2010年1月26日(火)

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北城 恪太郎(以下、北城) ガバナンスは、組織をどう運営、管理するかという仕組みの話ですから、非常に大切です。民間企業にもガバナンスの面では問題があって、最近は独立取締役と言われるような社外取締役も登用すべきではないか、と論議されてきています。

伊東 乾(以下、――) 「ガバナンスの体質改善」ですね。

北城 一部上場企業の45%ぐらいには社外取締役が登用されるようになってきました。逐次増えてきており、これはいいことだと思います。今まで、日本では、株式会社と言いながら社長や会長に権限が集中していました。

―― 何か、日本型組織のDNA(遺伝子)がありそうですね。

企業と大学のガバナンス

北城 恪太郎(きたしろ・かくたろう)氏
日本アイ・ビー・エム最高顧問。1944年4月生まれ。67年3月に慶應義塾大学工学部卒業、72年6月に米カリフォルニア大学大学院(バークレー校)修士課程修了。67年4月に日本アイ・ビー・エム入社、88年3月に常務、89年3月に専務、91年3月に副社長を経て、93年1月に社長。99年12月にIBMアジア・パシフィック プレジデント兼日本アイ・ビー・エム会長。2007年5月より現職。また、2003年4月から社団法人経済同友会の代表幹事を務める。2007年4月より終身幹事(写真:大槻 純一、以下同)
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北城 「アメリカのCEO(最高経営責任者)などトップには力がある」と言いますが、アメリカのCEOよりも、日本の社長や会長の方が、強い権限を持っていることが多いのです。なぜかというと、日本の会社では、取締役のほとんどは、社長や会長が任命した人だからです。

―― なるほど「ご恩と奉公」みたいなイメージがありますね。

北城 会社設立時に、出資した株主が自分たちを代表する取締役を選任し、その取締役が社長や会長といった、経営を執行する人を選ぶのが本来の商法の趣旨です。しかし、実態は会長や社長が誰を取締役にするか選んで、それを株主総会に諮っていることがほとんどで、ガバナンスの仕組みとしては違っています。一部の例外を除けば、取締役による社長解任は現実問題としてできません。

―― そうすると、お家騒動になっちゃう、と(笑)。

北城 そこで、日本でも民間企業は、ガバナンスを少しずつ変えようとしてきているわけです。しかし「大学のガバナンス」については、ほとんど議論されてきていないと思います。

―― 確かに議論されていませんね。国立大学は不思議な無風状態の中で独立行政法人になりましたし。

北城 これからは、経済界も大学や研究機関の改革を考えていくべきで、その一番の課題は「ガバナンスをどう作っていくか」ということだと思います。

新しいシーズ創成のガバナンス

―― これはちょっと特殊な具体例で恐縮なんですが、今、産総研(独立行政法人産業技術総合研究所)と、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスと共同研究を進めています。というのは、東京大学みたいな「国立大学法人」単体で動きにくいところを、「国研(相当)」「国立大学(法人)」と「私学」とがジョイントすることで、新しいガバナンスとまでは言いませんけれど、何とか動かしていきたいと思っています。

 慶應のSFC(湘南藤沢キャンパス)とのコラボレーションでは、私の本来の仕事、音楽の演奏や録音録画、またその基礎研究をしたいわけですが、録音録画というのは知財が絡みます。分かりやすく言うと、例えば僕の著作権で、これは国が変に絡むと“死に体”になって世に出て行けなくなる。

 ここで僕らのグループでは、大学での仕事ですから「アーティストでござい」「作品を作ってみました」ではなくて、きちんとした理学的な基礎研究をするんですね、産総研の医工学のエキスパートと一緒に。音楽やコンテンツを目的にしながらも、まともなことを医学部とか何とかと一緒にやれば、それはちゃんとしたデータになります。言わんとしているのは、実はそれはきちんとイノベーションになるということです。もちろん論文も出しますが、特許も申請できる。真面目にちゃんと医学部と一緒に仕事をすると・・・このあたりは書けないことが多いのですが・・・例えば、非常にノイズのレベルが高い、飛行場とか鉄道ホームなどでのアナウンスをする時、どういう音響環境を設計してゆけば、より安全でユーザーに安心して施設を利用してもらえるか、といったことを、具体的にシーズにするということを目指しています。

北城 それは大変面白そうですね。

―― ところがですね、産総研にもまた、いろいろハードルがありまして、日本の国研は、要するに「シーズ」をきちんと出していけないようになっているんです。

北城 どうしてですか?

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