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第4回 「料理ができて美人」はいくらでもいる。彼女に仕事が来たワケは?

2010年2月16日(火)

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大遅刻しても「ごめんごめん」と笑ってすませ、精魂込めた一案でプレゼンを「さすが。これしかないね」と突破、こだわりのためには予算なんて考えない。また伝説を作ってしまった。つまりは仕事の結果だよ…なんて、ここまで「オトコらしい」生き方はなかなか普通の会社にはありえないけれど、自分の都合、はっきり言えば「ワガママ」を通すのを、「プチクリエイター」な生き方だと誤解している人はいませんか。今回は、才能がすべてと思えるような世界においてすら、実は社会常識と結合してこそ、仕事は面白くなる、という、ちょっと耳の痛くなるお話です(編集Y)

清野 前回、佐藤さんは、とんでもないロケ費用とか、約束に4時間遅れたとか、後聞きするとつい笑ってしまう「俺はこんなことをやっちゃうんだぜ伝説・クリエイター編」を、そういうのは通用しないって、すぱーんと却下しました。言われてみればその通りなのですが、どうして、そのような視点が確保されたのでしょうか。

佐藤 クリエイターの才能はリスペクトしていますが、私自身も本当はクリエイターになりたかったのに…、というあこがれやコンプレックスはゼロだからではないでしょうか。

清野 これまた、すぱーんと。そうか、ゼロですか。ということは、私も含めてみんな、クリエイターに対するあこがれが、ちょっと目を曇らせてしまうのかな。

自分に作れないからといって、常識を曲げる必要はない

佐藤 何か作ってもらっているというか、「自分ができないことをやっている人」、というのがあるからだと思うのですが、それはそれで、だからといって、コンプレックスを感じて正しいと思われる常識を曲げる必要もないかと。

清野 そういう冷静な認識は、いったいどこから来るのですか。

佐藤 新卒以来の日常業務の中から、ですね。

 もちろん広告業界に限らず、どこの業界にも、すごいアイディアを出して、それを実行していくような、才能のある方もたくさんいらっしゃいます。でも、その一方で、いばっているのに実はたいしたことないな、という例もありますよね。じゃあ、お前が広告企画を考えろ、と言われたら私には全然できないんですが(笑)。

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清野 そこは素直に降参、と。

佐藤 でも、私にはできないけど、これはちょっとレベルがあまり高くなく、クライアントも納得しないのでは、というようなプレゼンを見ることもあり、えっ! そんなに大きく出て、これはないんじゃないか……と。

清野 ぶいぶい言わせている人ほど、で、これですか、というのは、広告業界に限らずどこでもありがちで。

佐藤 そして、やっぱり企画は通らなかった、という例を見る機会もありました。なので、クリエイターもチームの一員であり、ビジネスパーソンなのだから、もう少し態度を改めてもいいのじゃないかしら、と思ったわけです。

佐藤 悦子(さとう えつこ)氏と佐藤 可士和(さとう かしわ)氏について

1989年、佐藤可士和氏、博報堂に入社。92年、悦子氏、博報堂に入社。98年、2人は結婚し、悦子氏は博報堂を退社。2000年、可士和氏、博報堂を辞しクリエイティブスタジオ「SAMURAI」を設立。2001年、悦子氏、SAMURAIにマネージャーとして参加。以後、数多くの企業のCI、ブランディング、商品や店舗開発などのアートディレクション、マネージメント、プロデュースに携わっている。

清野 そうですよね。でも、そういう人たちって、既存の環境の中で甘やかされ慣れていますよね。

佐藤 今のところは。というか、もうすでに、そんな時代ではなくなっているはずではないでしょうか。

清野 確かに人材を甘やかす余裕は、日本社会にはもうなくなっていますね、残念ながら。

佐藤 たとえばこれもクリエイターという「アンチ権威、アンチ組織」、というイメージから来ていると思うのですが、私がすごく気になるのは、スケジュール管理ができていない場合です。

 個人事務所だと、マネジャーを置かないで、自分でスケジュール管理をやっている例も多いのですが、当の本人が忙しくて携帯もつながらない。事務所の留守番の人が電話に出たとしても、細かいスケジュールまでは把握していないから、「このあたりでつかまるとは思いますけれど・・・」と言われたりしてしまう。あれはビジネス的に、かなりNGで、もったいないと思います。

彼女に仕事が来たシンプルな理由

清野 スケジュールというのは、候補日が挙がったその日のうちにフィックスしたいものですよね。

佐藤 「少なくとも」その日のうちに、と私は思います。というのは、仕事ではチームを組むメンバーがそれぞれ、すごく多忙な中でやりくりしているわけですから。それは当然の前提なのに、この人だけつかまりません、だから日程が決まりません、と引っ張られるのは、そのチームはもちろん、その人たちが別の仕事で組んでいる人々にも、間接的に迷惑をかけていますよね。

清野 ある料理研究家の女性が大ブレイクした時、彼女を世に出した編集者が言っていたことを思い出しました。「世間には、料理が上手でキレイな奥さんなど、ごまんといる。でも彼女は『次、いつ会えますか』と聞いた時、即座に『いついつです』と答えてきました」というものでした。

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「第4回 「料理ができて美人」はいくらでもいる。彼女に仕事が来たワケは?」の著者

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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安形 哲夫 ジェイテクト社長