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第20話「あの会社はハイブリッド車の粗利率を30%に設定しているんです。どういうことか分かりますか」

2010年2月17日(水)

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これまでのあらすじ

 団達也は日野原工業を買い取り、社長に就任した。創業者の日野原五郎の息子、太郎は、引き続き専務取締役兼営業部長として会社に残ることになった。

 日野原五郎は経理部長の間宮清二と共謀して架空取引などによって粉飾を繰り返し、利益を水増ししていた。

 無理な設備投資と粉飾の背景には、日豊自動車の購買部長の意向があった。

 達也は「製品在庫と機械設備に投資させられたお金を取り戻す」と、日豊自動車に乗り込む勢いを見せた。

 

日野原工業

 「日豊自動車に乗り込むなんて無謀ですよ」

 日野原太郎は血相を変えて達也を押しとどめた。その表情は恐れに近いものがあった。

 太郎は専務取締役営業部長として、日豊自動車との付き合いに神経をすり減らしてきたのだ。

 「利益が出るのなら、言いなりになることも経営戦略です。でも、購買部長の話に乗ったばかりに、いまの経営危機に陥ってしまったのではありませんか」
 しかも、その事業を達也は引き取ってしまったのだ。

 「それにいまは品質問題で大変で会社中は大騒ぎだそうです」
 太郎は話を続けた。

 ハンドルの話だ。日豊自動車はハンドルの不具合で世界中から批判を受けている。新聞によれば、高速運転中にほんの1.2秒ハンドル操作が不能になるトラブルが続出している。実際には2、3年前からクレームがあったのに、日豊自動車は対応を怠ってきた。その対応のまずさが、モンスタークレーマーまで巻き込んだいまの騒ぎを引き起こしたのだ。

 この事件は日豊自動車だけの問題ではない、回復の兆候が見えていた日本経済に思わぬ蹉跌をきたすことにもなる。

 

 それにしても、トラブルの質が悪すぎる、と達也は思っていた。

「「熱血!会計物語 ~社長、団達也が行く」」のバックナンバー

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「第20話「あの会社はハイブリッド車の粗利率を30%に設定しているんです。どういうことか分かりますか」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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