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第22話「もちろんです。部門経費の予算管理はほぼ完璧でした」

2010年3月3日(水)

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これまでのあらすじ

 日野原工業の社長となった団達也は、金子順平を救うために、リンダに力を貸してもらおうと考えた。金子がいなければ、新しい技術を生み出すことはできないからだ。

 日野原工業は、創業者の日野原五郎と経理部長の間宮清二が架空取引を利用して決算を粉飾していた。その手口は多岐にわたっていた。

 1つは費用を仮払金にすることで利益を10億円水増ししたもの。また、製造原価を一般管理費に振り替えて粗利益を大きく見せかけることもしていた。さらに、架空取引を通じて、利益を5000万円粉飾していた。

上海

 リンダは携帯を耳に当てたまま立ち上がり、外の景色を見やった。眼下には、上海の街を東西に分ける黄浦江(こうほこう)が滔々と流れている。

 「それであなたは何がお望みなの」
 「うちの金子を助けてもらいたい」

 達也はストレートに切り出した。そして、三沢から聞いた話を正確に伝えた。

 「ねえ、ダン。結果として、カネコが潔白だということは分かったわ。でも、本来ならUEPCのエンジニアが日本に行ったときに、そのプログラムを渡すべきだった。渡さなかったのは、たぶんカネコに考えがあったからでしょうね。違うかしら」

 さすがにリンダだ。痛いところを突いてきたな、と達也は思った。達也は何も答えず、リンダの次の言葉を待った。

 「答えたくなければそれでいいわ。そんなことよりアンソニーのニックネームを教えましょうか。パクリのトニーっていうのよ」

 と言ってリンダは笑った。トニーはアンソニーの通称だ。

 「そうなんだ」
 と言って達也は声を出して笑った。
 「分かったわ。でも、本当はあなたは別のことを心配しているんじゃないかしら」
 リンダは達也の心の中を見透かしているかのように問いかけた。

 「きみにはかなわないな。正直に話そう。ボクは金子をビジネスパートナーとして迎えたいんだ。しかし、マイケルは金子を手放すとは思えない」

「「熱血!会計物語 ~社長、団達也が行く」」のバックナンバー

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「第22話「もちろんです。部門経費の予算管理はほぼ完璧でした」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官