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今からでも“私”は、変われるのか?

真央チャン、とことん悔しがれ、そして…

2010年3月4日(木)

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 人生……、なかなか思い通りにはいかないものだ。
 どんなに必死にがんばったところで、どんなに努力したところで、うまくいくとは限らない。

 そんな時には、「これでいいのだ~」と、うまくいかない人生を受けいれるのも、これまた人生。

 だが、「これでいいのだ~」とは思えないこともある。
 やたらとがんばったり、本気で挑んだり、勝負をかけて挑んだときには、どうやったって納得できない。

 あれだけやったのに、なぜなんだ、と天を恨み、あきらめきれない気持ちと、「あきらめろよ」と囁く自分が交錯し、悔しい思いだけが募っていく。誰になんと慰められようとも、とにかく悔しくて悔しくて仕方がないのである。

「うまくいかなかった経験」を生かすも殺すも自分次第

 先日閉幕したオリンピックでも悔しさから涙する選手の姿があったが、浅田真央選手の悔し涙は特に印象的だった。

 あふれ出る涙を「悔しいです…」と必死でこらえようとする健気な姿を見て、「がんばれ、真央ちゃん! その悔しい気持ちが、ソチで金メダルにつながるんだよ」などと、心から声援を送った人も多かったことだろう。最近何だか涙腺がゆるくなった私は、テレビを見ながら泣いてしまった。何のフォローをすることもなくマイクを向け続けるアナウンサーを恨めしく思ったほどである。

 平凡に暮らしている私たちと一流アスリートを比べては申しわけないのだが、私たちでも似たような「悔しさ」を経験することがある。

 そんな時はたいてい、「失敗は成功のもと」「挫折は人を強くする」など、考えられ得ることわざや常套句を思い出し、ポジティブに受け止めようと努力する。マイナスを何とかプラスに転じようと、“そのときの私”は決意を新たにする。

 だが、世の中にはうまくいかなかった経験を生かせる人と、そのままダメになっていく人がいる。なかには、「悔しかった」思いだけでなく、必死にがんばっていた経験さえも、時間とともに忘れてしまう人もいる。そして、再び同じ“失敗”を繰り返し、「俺ってどうしてこうなんだろう…」と自己嫌悪に陥り、周りからも「あいつは成長しないな」などとさじを投げられてしまうのである。

 また、「悔しい気持ちを大切にしろ!」と、やたらと悔しがることにこだわる人もいるが、とことん悔しがれば成長できるかというと、必ずしもそうとは限らない。

 悔しさのあまり、「あいつさえいなければ」と、成功した人に無意味な嫉妬心を抱いて人間関係が悪化したり、「あいつのせいで失敗したんだ」と、全く関係ない他者に怒りの矛先を向けることもある。悔しいという気持ちだけでは、“失敗”を成功に変えることは難しい。

 とはいえ、人生における様々な危機や失敗は、成長する絶好のチャンスだ。特に悔しい思いをした経験を上手く次につなげることができれば、人間的に強くなるだけでなく、充実感を得られ、人生上の幸福感も高まっていく。

 そこで今回は、「悔しさを、無駄にしないで、次なる運命を切り開いていくにはどうしたらいいのだろうか」ということについて考えてみようと思う。

名監督となる清宮克幸氏に足りなかったもの

 「自分に足りないものに気がついて、それを認めない限り、どんなにいい環境に身をおいても、いい結果にはつながらない」

 これはサントリーのラグビー部サンゴリアスの前監督、清宮克幸氏に2年前に取材させていただいたときに語っていた言葉である。

 清宮氏は皆さんもご存知のとおり、王座から遠ざかっていた早稲田大学ラグビー部を2003年に13年ぶりの大学日本一に導き、関東大学対抗戦の5年連続全勝優勝、大学選手権で31年ぶりの連覇など、「勝てる集団」に変えた“強い監督”として知られている。

コメント4件コメント/レビュー

今回の話は大いに納得できました。でも「自分に足りないものに気がついて、それを認めない限り、どんなにいい環境に身をおいても、いい結果にはつながらない」これはズレてると思います。真央ちゃんの抱えてる問題は環境のほうであって、「与えられた環境に抵抗したくない」「諦めない自分」「自分が背負って頑張ればなんとかなる」という弱さが今回出たものだと思います。選手は日々の作業に集中するものであり、客観的な正しい見方を出来るアドバイザーは別途必要です。選手と一緒に盲目に頑張ってしまう監督は真央ちゃんには不要でしょう。(2010/03/04)

「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「今からでも“私”は、変われるのか?」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

今回の話は大いに納得できました。でも「自分に足りないものに気がついて、それを認めない限り、どんなにいい環境に身をおいても、いい結果にはつながらない」これはズレてると思います。真央ちゃんの抱えてる問題は環境のほうであって、「与えられた環境に抵抗したくない」「諦めない自分」「自分が背負って頑張ればなんとかなる」という弱さが今回出たものだと思います。選手は日々の作業に集中するものであり、客観的な正しい見方を出来るアドバイザーは別途必要です。選手と一緒に盲目に頑張ってしまう監督は真央ちゃんには不要でしょう。(2010/03/04)

“アレ”を目指しても短期間で結論を得るのは難しいですねぇ。オリンピックは4年に一度だし、農作物も基本は一年に一度です。”そこに山があるから登る”人でも山はいっぱいありますし、選択に迷っちゃいます。価値観は個々に違うのですから、何らかの明確な目標を常に持ちあわせること自体が大切なのかもしれませんね。(2010/03/04)

真央ちゃんの銀メダルとくやし涙、その後のこれで良いんだと受け取れる笑顔に違和感を抱いていたので、とっても納得しました。うまくいかなかった経験を受け入れるも、受け入れないも本人しだいですが、薄ら笑いを浮かべて自分を納得させようとするのではなく、とってもイヤなことだけれども自分に足りなかったものを直視して再起することだけが我々にできることだと言い切っていただいてすっきりしました。(2010/03/04)

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