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覚えている標語は「1日1回、苦しいことをやろう」

第4回 “高校版・日本電産”で過ごした3年間

  • 永守 知博,中西 未紀

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2010年4月7日(水)

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 自転車で約10分。途中にはコンビニエンスストアもなく、畑しかないような寂しい坂道を行くと、その高校はあった。エルステッドインターナショナル社長である永守知博の地元では、厳しい教育指導で知られる、新設の男子校であった。

 「自分でも、勉強なんてやらされないとやらないと分かっていたんでしょうね。だからあえて、厳しいことで有名な高校を選びました。でも、最大の理由は“近い”ことでしょうね。その学校の生徒では、私の家が一番近くにあったんですよ。どこにも寄り道せずに帰れるから、ちょうどいいじゃないかということで」(永守)。

永守知博・エルステッドインターナショナル社長。知名度ゼロの製造業向けポータルサイト「Makers-IN」で約300社を集めた(写真:大槻純一、以下同)

 自身でも「何を考えていたんでしょうかね」と言うほど、どこかストイックなところがあった10代の永守は、あえて茨の道を行く。「街中の高校へ行っていたら、京都・四条河原町辺りで女の子と遊んだりして、もっと楽しい高校生活もあったと思うんですけどね・・・」。

新設高校は“教育的指導”で熱かった

 永守は、京都成章高校の第6期生だった。同級生には、横浜ベイスターズを経て大リーガーとして活躍する大家友和がいる。

 現在は現役の大学合格率が92%。そのうち国公立大学に168人、関西の名門・関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)に354人が合格(2009年度)している共学の進学校だが、男子校だった当時の偏差値は決して高いわけでなかったという。永守曰く、「当初はものすごい“不良校”だったそうです」。

 偏差値の高い生徒は、実績のある進学高校を選ぶ。どうしても新設の高校には、偏差値の高い生徒は集まりづらい。なかなか「偏差値ヒエラルキー」を覆すことができない。それを「有名大学に進学できる高校」に変えたのは、指導に燃える教師たちの努力と、その期待に応えた永守らをはじめとする生徒たちの頑張りによる賜物だった。

 特に、平均年齢が「20代後半だったと思う」(永守)という若い熱血教師は、生徒の教育に燃えていたようだ。それは、時には厳しさになり、“行き過ぎてしまう”ことになりかねない。

 「私が入学する前の話ですが、『毎日グーパンチしているから、右手が痛い』という先生がいたそうです。私のいた頃は、もう最後の名残でしょうけど、2月には先生の教科書が原形をとどめなくなっているくらい、はたかれる生徒が多くいました。学校でも、家でも怒られてばかりでした」

 今なら社会問題にも発展しかねない“教育的指導”のように見える。だが、当時の教師たちは「生徒を有名大学に入れる」という目標に向かって、ひたすら心を砕いていたのである。そこには、教師自身に対する徹底した教育もあった。

 教師が校長にひどく怒られている姿を、永守もよく見かけたという。生徒の前でもはばからず叱るという方針は、永守の父である永守重信が創業した日本電産の「叱る教育」に通じるものがある。

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長