• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

【第3回】地方再生~何が地方に足りないのか

  • 藤原 賢司

バックナンバー

2010年4月6日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 今秋までに約7500人の特別早期退職者を募集するなど、再生に向けて動き始めた日本航空。その再生に関して、「地方」が一つのキーワードになる。赤字の地方空港路線をどう扱うか。莫大な予算を投じて開設した地方空港とどんな関係を築いていくか。

 元気がないとされる日本の地方は、何があれば再生できるのだろう。今回は、首都圏以外の地域(=地方)にフォーカスし、事業再生と地域との関わりに関する現状をお伝えしたい。

大企業から見た地方の価値

 地方を考える上で、切り離せないのが大企業の活動である。大企業は地方をどのように位置付けているのか。

 製造業であれば、安い土地と労働力によって製品を供給する、単なる工場があるところ、として位置付けているところが少なくない。

 業態にもよるが、例えば繊維に関しては、設備投資負担が小さく、相対的に労働コストの負担が大きいことから、企業は目先の労働力の安さのみを追求してきた。その結果として、労働力の安さに着目する企業は、日本の地方には工場を置かず、ここ数年は中国へ、そして労働コストが上がってくると今度はベトナムなどへと進出の矛先を変えている。

 私は日本の地方の数多くの事業再生案件を手がけ、北から南まで毎日のように飛んで回っているが、どこの地方も景気は大変厳しいものがあり、雇用状況も大変厳しい。その最大の理由の一つとして、以前は操業していた工場の海外移転が挙げられる。業種業態によっては、そこまで海外(特に中国)などに一生懸命工場を出さなくても良いのに、と思われる業態もある。

 そのような経営判断の結果、大企業の支店・工場は閉鎖され、地方の従業員、工場労働者の職が失われる。百貨店の地方店閉鎖は、こうして地方の活気が失われたことと関係があるだろう。

 ある地方の法的整理を数多く手がける弁護士と議論をしても、「地方で解雇となった従業員は、探しても次の仕事がない」と言う。つまり無職になってしまうわけであり、その従業員の家族にまで影響が及ぶ。

 このように、大企業の動向は地方に非常に大きな影響を与える。以前、「米国がくしゃみをすれば、日本は風邪をひく」と言われたが、「大会社がくしゃみをすれば、地方は風邪をひく」という状況である。

 会社経営という視点で考えれば、「地方軽視→海外移転重視」会社の生き残りを懸けるためにやむを得ない選択肢であるかもしれないが、一国民として経済・景気を考えるにあたっては、日本全体の視点に立って経済・景気を考えることが大変重要であることに加え、このような地方への影響までも、もっと強く意識する必要があるのではないかと常々感じている。

 日本航空の地方空港からの撤退問題でクローズアップされたように、大企業の動向と地域経済とは、切っても切り離せないものである。

元気のいい、地域由来の企業もある

 大企業の地方からの撤退は、その地方は衰退する以外に道はないということを意味するのだろうか。言い換えれば、地方の景気は大企業に命運を握られているということなのだろうか。

 私は、そういう一面も否定しないが、一方で地方独自の努力と発想で道を切り開いている企業や地域が存在すること、そして、そのやり方や発想に、もっと注目すべきだと考えている。

コメント7

「企業復活! 斜めから目線で」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

面倒くさいことを愚直に続ける努力こそが、 他社との差別化につながる。

羽鳥 由宇介 IDOM社長