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ICタグがようやく使い物になってきた

独自シナリオで活用する青山商事が示す可能性

  • 大矢 昌浩

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2010年4月6日(火)

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 紳士服最大手の青山商事は2月、約100億円を投じた自前の物流センター「千葉センター」を千葉市に稼働させた。

 千葉センターにはICタグ(RFID=無線自動識別=)をフル活用した最新の自動化設備が導入されている。同社が設備機器メーカーやシステムハウスに協力を求め、独自に開発したものだ。

 今後も青山商事は千葉センターに正社員を常勤させて、現場オペレーションの改革や改善、日々の運営まで、荷主として直接管理していく方針だ。

 物流はアウトソーシングが当たり前になっているトレンドに背を向けて、アセットの所有も含め、自前主義を選択した。

 その理由を、青山商事の長谷川清秀執行役員IT・システム部長は「我々の商売が、今や物流の闘いになっているからだ」という。具体的には首都圏における新規出店のスピードが目下の焦点となっている。

目標は47都道府県すべてでトップ

 「スーツ販売着数世界一」を誇り、全国に約700店を展開する同社は、47都道府県すべてでトップシェアを握ることを経営目標に掲げている。

 しかし、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県では、ライバルのAOKIやコナカに対して劣勢で、2位の座に甘んじている。

 青山商事が広島県福山市に本社を置くのに対し、AOKIとコナカはいずれも本社を神奈川県に置く関東勢で、地の利がある。

 青山商事は今後首都圏に集中的な出店攻勢をかけシェア逆転を狙う計画だが、ライバルたちも当然黙ってはいない。条件の良い店舗物件は奪い合いが避けられないうえ、首都圏は賃借料も割高だ。

 そこで青山商事は、店舗面積を従来の標準サイズの約150坪から100~120坪に圧縮した都市型の新たな店舗フォーマットを開発した。

 従来型の店舗はバックヤードに約30坪をとられていた。在庫の保管スペースだけでも20坪は必要だった。新フォーマットでは、バックヤード在庫を全廃する。

 その代わり、商品補充の頻度を週2回から毎日に上げる。その日の売れ行きを見てから各店舗に割り当てる商品を確定し、翌日開店前までに店頭に補充する。繁忙期には必要に応じて1日2回納品も実施する。

 さらに、サイズ違いの在庫が店頭になくなった商品は売れ行きが鈍ってしまうため、丸ごと回収して物流センターでひと揃いセットにしたうえで、再び店舗に納品する。

 流通在庫の保管場所を店舗から物流センターに引き上げ、市場動向に合わせて各店舗への在庫配分を素早く調整することで売り逃しを抑制する。

 その戦略拠点が千葉センターだ。翌日早朝納品を実施するには深夜に大量の仕分け作業を処理する必要があるため、従来は人海戦術に頼るしかなかった物流のオペレーションを自動化する必要があった。ICタグがその突破口になった。

 スーツやジャケットなどの重衣料は、型くずれを防ぐために、工場出荷から店頭に陳列されるまでのすべての物流プロセスを、1点1点、ハンガーにかけた状態で処理する。

 物流センター内では、天井から伸びたレールにハンガーを吊り下げて、カーテンレールのように滑らせて搬送する。そのカーテンランナーに当たるホイール部分にICチップを搭載した。

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