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第27話「景気がいい時は儲かって不況だから赤字になる。そんな商売をしてたらいずれ潰れるよ」

2010年4月7日(水)

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これまでのあらすじ

 日野原工業の社長となった団達也は、社名を「ヒノハラ」に変えて新たな第一歩を踏み出した。

 しかし、ヒノハラは日豊自動車の購買部長に言われるまま、巨額の遊休設備を建設し、滞留在庫の山を築いてしまっていた。資金繰りも厳しく、今月は 1億円不足するという状況に追い込まれていた。

 達也は経理部長の細谷真理を連れて、恩師である宇佐見秀夫の別荘に行き、ヒノハラの新規事業について意見を求めた。

 宇佐見は真理に向かって、企業にとってお金よりも大事な経営資源は何かを問うた。黙っている真理に宇佐見が言った答えは「人材」という言葉だった。

 「いらっしゃい。真理ちゃん久しぶりだね」

 伊豆からの帰り、真理は達也と根津にあるすし屋ののれんをくぐった。いつものことだが、この店には、世の中の不景気を忘れてしまうほどの活気にあふれていた。店には、大将のほかに2人の若い職人がすしを握っていた。また一人増えたようだ。真理と達也は、大将の前のカウンターに腰を下ろした。

 「ああ疲れた」
 真理は温かいお茶を一口飲んでつぶやいた。

 「宇佐見のオヤジと会うと、なぜか緊張するな」
 達也も疲れた声で言った。

 「先生とは長い付き合いなんでしょ。それでも、緊張するの?」
 真理は不思議そうな顔で聞いた。

 「きみがどんな反応をするかって、心配でならなかったんだ」
 「宇佐見のオヤジは気難しいところがあってね。見込んだ相手とはとことん付き合ってくれる。でも、気に入らないと、容赦なく辛辣な言葉を浴びせて追い払うんだ。だから気が気じゃなかった」

 達也はガラスのコップにビールを注いだ。
 「それで私は気に入られたのかしら?」

 「たぶんね」
 達也が答えると、真理はうれしそうな笑みを浮かべた。

「「熱血!会計物語 ~社長、団達也が行く」」のバックナンバー

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「第27話「景気がいい時は儲かって不況だから赤字になる。そんな商売をしてたらいずれ潰れるよ」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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